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昨日、弊社OB様より電話を戴きました。
エアコンのダクトから水滴が落ちているらしい・・・。
以前はマルチエアコンを設置していたお宅です。
2年ほど前に、エアコンを更新する事になりました。
でも製品自体が既に無くなっていて、別メーカーのマルチエアコンへの交換もしくは個別エアコンへの切替えしか選択肢はありません。
前者は、費用面で高くつきます。
マルチエアコンの永続性自体にも疑問符が付きます。
結局、個別エアコンへの切り替えとなりました。
その際に費用圧縮を目的に、既存の位置にエアコンを設置し壁の貼り替えを行いませんでした。
当時のマルチエアコンは冷媒を分岐配管していました。
そのため内壁に室内機を設置し、隠蔽配管が標準施工です。
ここに新たに室内機を設置すると、新たに冷媒&ドレン配管が必要となります。
残念ながら、既存の隠蔽配管を利用する事は出来ません。
止むを得ず、スリムダクトを用いて壁を伝う露出配管としました。
これが仇となったようです。
既に水滴の落下は止まっています。
スリムダクトを触ると、濡れている様子もありません。
でも配管下に置いていたクリーニング袋には、水滴の跡が残っているとの事。
漏水?
でも、どこから?
不安になり、電話を戴けたようです。
「結露が原因だと思います。」
そう、お伝えしました。
息子さんのお部屋は、いつも涼しいんです。
お出掛けの際には、除湿モード(再熱除湿ではありません。)にしているらしい・・・。
その方が、帰って来た際にヒヤッとして気持ち良いんだとか。
その後、エアコンを切って寝るようです。
「スリムダクト内の冷媒配管が露点温度を下回ったんだと思います。」
除湿モードの際の冷媒管の温度を測る必要がありそうです。
もちろん保温管を巻いてはいます。
でも、限界はあります。
仮に室内が28℃/60%の場合の露点温度は19.5℃になります。
冷媒管に巻かれた保温材の表面温度がこの温度を下回っていれば、結露が起こります。
ましてスリムダクトの中にある為、空気は淀んでいます。
より、結露は起こりやすい訳です。
水滴の落ちた跡の真上には、スリムダクトのジョイントがあるようだし・・・。
ダクト内に溜まった結露水が、ここから落ちたんでしょうね。
結露が発生しそうな時に、ダクト内の確認をする事にしました。
間違いなく保温管の表面温度が低くなっていると思われます。
低温高湿の日って、エアコンのフィンから水滴が垂れる事があります。
これも同様の理由です。
エアコンから吹き出す低温の風が、吹き出し口にあるフィンを冷やしてしまいます。
冷たいフィンに触れた高湿な空気は、結露を起こし、それが床に落ちます。
このお宅でも、時々起こっているようです。
設定温度28℃のお宅です。
でも息子さんの部屋だけ、キンキンに冷やしているとの事。
部屋の湿度が高ければ、さらに結露の頻度は増えることでしょう。
原因の特定が行え次第、保温管のさらなる断熱化を検討したいと思います。
出来れば、エアコンの運用方法もアドバイスしたいですね。
聴いてくれれば、良いんですけど・・・。
posted by Asset Red
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