弊社施工エリア外に建つFPの家でアクシデントが起きたんです。

2月04日付のアセットフォー日記です。

今日の練馬・板橋の天気は曇り。

立春とは思えない位、寒かった・・・。

そんな中、冷たい汗&暖かい汗を、たっぷりとかいてしまいました。

弊社施工エリア外に建つ『FPの家 S邸』で、ちょっとしたアクシデントが起きたんです。

既存建物の解体を終え、更地となった土地を確認に行くと、写真のような物体が数本地面から顔を出していました。

これ、鋼管杭の頭なんです。

どうやら、直径10cm程度の鋼管杭による地盤改良が行われていたと思われます。

でもS様に聞いてみると、地盤改良なんて行っていないとの事。

どういう事???

当時の鋼管杭は、最近の鋼管杭のように先端に羽根が付いていません。

その為、引き抜くのが相当大変なんです。

鋼管杭の回りにケーシングを挿し込み、土圧を軽減した上で上に引き抜くため費用も掛かります。

結局いくつかの案の中から、鋼管杭の上部を切断し、地中にそのまま残す案を採用しました。

実は地盤改良の工事日程が近づいていたんです。

小型の重機を利用するため、日程変更は大幅な工期遅延に繋がります。

杭の上部を切断するのであれば、地盤改良工事後に行う事が可能です。

予定を変える必要がありません。

良かった・・・。

でも、問題はまだ残っていました。

「既存杭の杭頭を出しておいて

基礎の下から既存杭が出て来たと聴いた時に、解体業者に、そうお願いしました。

でも解体業者には、杭の回りだけ掘り下げて整地する技術が無かったようです。

写真のように、山あり谷ありの状態で工事が完了していました。

これを整地しないと、地盤改良は行えません。

また既存杭の位置を明確にしておかなければ、改良工事の変更も出来ないんです。

既存杭の配置と設計した杭の位置を確認しなければ、設計変更なんて出来ないでしょ

地盤改良工事は、来週の月・火で行われます。

どうしよう・・・。

正に冷や汗ものでした。

ここまでが、昨日の話です。

急遽手配を行い、本日その対応を行ったんです。

朝一番、ユンボが到着。

ガードマンを立てて、交通誘導を行ってもらいました。

このお宅、道路に面していません。

自転車・歩行者専用の遊歩道に面しているだけなんです。

そして、その入り口には車止めが置かれています。

これをユンボで吊り上げ、脇にどかす事で、ユンボの進入路を確保しました。

遊歩道の上に厚手のシートを敷き、合板を載せていきます。

そして、この上をユンボが自走

用意した合板は6枚です。

これを順番にユンボの前に運びながら、少しづつ敷地まで進めました。

ユンボが敷地に到着したら、シートと合板は撤去します。

そして、すぐに遊歩道の掃き掃除を行いました。

まず最初に行ったのが、既存杭の脇にタルキを打ち込む事。

長さ90cm程度のタルキを用意して、掛け矢で叩き入れました。

こんな感じです。

早速、杭の間に重機を入れ整地を開始しました。

道路に敷いていた合板は、境界ブロックに立て掛け、養生に利用

重機の後は、鍬を利用して人力で整地していきます。

整地したついでに、地面から出てきたガラを集めました。

解体後の土地って、結構大きなガラが出て来るんです・・・。

ガラ袋に入れて、邪魔にならない位置に仮置きしました。

ある程度整地が進んだら、タルキの頭を地面から5~10cm程度まで叩き入れました。

タルキがニョキッと出ていると、重機の通行に支障が出てしまいます。

そして目立つように、頭に黄色いペンキを吹きかけました。

場所によっては、杭頭が出ている所もあります。

でも大抵は地面の中に隠れているんです。

黄色い杭が無ければ、位置がわかりません。

既存杭は、全部で17本入っていました。

長さは5m程度のようですね。

(ちなみに今回の設計では、鋼管杭の改良長は8.5m×34本。

建物の規模は大差ありません。)

なんとも不思議な配置だなぁー。

そう思いました。

遊歩道側ばかりに配置されていて、庭側にはほんの少ししかないんです。

どう見ても、バランスが悪いんです。

でも、不同沈下を起こしている訳ではありません。

地盤って、不思議ですよね。

最後にユンボで踏み固めて貰いました。

これにて整地作業、完了です。

入場の際と同じ要領でユンボを外に出し、車に積んで帰ってもらいました。

いやー、大汗かきましたよ。

なにしろ急な段取りで、人出の確保が出来ませんでした。

私も、作業員の一人だったんです。

明日は、筋肉痛だな・・・。

午後一番、地縄張り&杭芯出しを行いました。

そして、既存杭と干渉しないかどうかを確認

幸いな事に、干渉したのは1本だけでした。

この1本に関しては、配置をずらして対応する事にしました。

改良設計者に同席してもらって良かった・・・。

ピンクの布が杭芯を示しています。

これで予定通りに改良工事を行う事が出来ます。

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