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今日は晴れそうですね。
良かった・・・。
先日、工務店の方と気密性能試験の試験方法に関する会話をしました。
「減圧法と加圧法の差って、どこにあるの?」
みたいな会話でした。
気密性能試験とは、建物の『あるべきでない隙間』の総面積を測定する試験です。
これで求められる総相当隙間面積を、実質延べ床面積で割れば、相当隙間面積(C値)を求める事が出来ます。
総相当隙間面積を求める試験には、以下の2つの方法があります。
①減圧法・・・室内を減圧することで建物内外に差圧を生じさせる試験方法。
②加圧法・・・室内を加圧することで建物内外に差圧を生じさせる試験方法。
ちなみにJISでは、「試験は原則、減圧法を原則とする」とされていて、加圧法は参考として示されています。
両者の差をまとめると、こんな感じです。
減圧法と加圧法では、測定数値に若干の差が生じます。
一般的には、前者の方が通気量の値が小さくなると言われています。
これは主として、開口部の種類やダクトのシャッターで隙間の状態に違いが生じるためとされています。
通常の生活状態では、室内が負圧であること。
また排気ファン等を運転した時、減圧されていることなどを考慮すると、減圧法での測定の評価が妥当であり、また実際の測定もやりやすいと言えるでしょう。
上図は、外開き窓の加圧時・減圧時のQ-ΔP曲線を示したものです。
外開き窓の場合、加圧時には同じ圧力下の減圧時よりも流量が多くなる事がわかります。
これは窓のパッキンの形状による差が現れたもので、建物の躯体の隙間が極端に少ない場合には、建物全体の気密性能に影響を与えることになります。
また上図は、住宅における測定例です。
相当隙間面積(C値)は、ほとんどの場合加圧法の方が2割程度の範囲で、減圧法よりも大きな値となるようです。
でも内開きの窓であれば、反対のことが言えます。
また建物に強い風が当たった時などは、加圧法と同じ条件になります。
加圧法を参考にするとは、こんな意味なのかもしれませんね。
posted by Asset Red
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