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昨日、無事FPの家南関東グループによるセミナー講師を無事終える事が出来ました。
オンラインセミナーって想像していた以上に難しいですね。
共有したパワポのデーターを説明するだけで精一杯!
皆さんの顔を見て、話題を変えたり、調子を上げ下げする余裕なんて全くありませんでした。
そもそも、詰込み過ぎなんですよね・・・。
大反省のセミナーでした。
セミナー中に少しだけ触れましたが、高気密と換気に関する話題を少しだけ補足したいと思います。
時間がなくて、ざっとしかお話できませんでしたから・・・。
とても重要な事だと思います。
以前に地方の会員さんから、こんな話を聞きました。
「気密性を高めると、換気不良を起こすので、わざと隙間をつくるようにしています。」
ビックリですよね?
皆さんは、どう思いますか?
私は間違いだと指摘しました。
確かに自然給気口の風量を測り、合計すると、排気量に比べて著しく小さい値しか出ません。
これを問題視する気持ちはわかります。
でも、だからと言って「気密性が高いのは問題だ!」は、あまりにも性急すぎると思います。
そもそも隙間を小さくするのは割と簡単です。
でも、大きくするにはどうすればいいのでしょうか?
一度、普通に気密施工をしてから、所々に穴を明けるのかな?
でも、そんな事をしたら隙間風が強くなってしまい不快な空間になってしまいます。
だからこそC値測定の際には、『隙間特性値』を1.5以下にするように指導される訳です。
例えば0.5cm角の隙間が100ある状態と、5cm角の隙間が1ある状態を比較してみましょう。
どちらも隙間の合計は25㎠で同じです。
でも前者の方が少しだけマシな気がしませんか?
後者の方は、強い風が吹いて寒いと思うんですよね。
今回は、床面積100㎡(4LDK)/4人家族の家で色々と説明してみたいと思います。
なお、換気システムはダクト式セントラル第3種式とします。
平均天井高さが2.4mであれば、100㎡の家の気積は240㎥になります。
換気回数を0.5回/hとすれば、必要換気量は120㎥/hです。
また1人当たりの換気量30㎥/hを4人に掛けても120㎥/hになります。
排気風量が120㎥/hならば、給気量も120㎥/h必要となります。
ここまでは問題ないと思います。
100Φの自然給気口であれば、1個当たり30㎥/h程度の給気が見込めます。
よって、4個設置すれば問題ない筈。
でも、夫婦の寝室に2個+子供室に1個+和室に1個+LDに2個で6個位は設置しているのではないでしょうか?
この時の給気口1個当たりの給気量は、20㎥/hとなります。
20㎥/hの風量を面積0.00785㎡の給気口を通過するとすれば、風速は0.7m/S位になります。
風速が1.2m/Sを超えると、冬季に風を不快と感じるといいます。
0.7m/S位なら、問題なさそうです。
ちなみに、給気口を4個にすると、風速は1.1m/Sになります。
ギリギリセーフというところでしょうか?
いよいよ、ここからがC値と換気の関係です。
仮にC値を0.5㎠/㎡としましょう。
この家の場合、C値0.5㎠/㎡であれば総相当隙間面積は50㎠になります。
およそ7×7cmの四角です。
実は、これも立派な給気口になります。
つまり、100Φの自然給気口×6個で471㎠に50㎠を加えた521㎠が給気口面積になる訳です。
当然、自然給気口の給気量だけを見れば少なくなります。
120㎥/hの給気を471㎠ではなく、521㎠で割り算する訳ですから当たり前でしょ?
すべてを単純開口と考えた場合、1㎠あたりの給気量は0.23㎥/hとなります。
これに50㎠を掛けた値が隙間からの給気量、残りの108.48㎥/hが自然給気量の給気量です。
つまり1個当たり18㎥/hになる訳です。
ちょうど1割減となります。
でも、これだけではありません。
日本住環境のルフロ400を採用しているのであれば、給気フィルターを使っていると思います。
例えば標準フィルターであれば、80%程度の通気率になっています。
つまりフィルター無しの給気量が18㎥/hであっても、フィルター装着時の給気量は14.4㎥/hしか無いんです。
続く・・・。
posted by Asset Red
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