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先日行われたセミナー中で少しだけ触れた、高気密と換気に関する話題の補足をしています。
昨日の朝の続きです・・・。
日本住環境のルフロ400を採用しているのであれば、給気フィルターを使っていると思います。
例えば標準フィルターであれば、80%程度の通気率になっています。
つまりフィルター無しの給気量が18㎥/hであっても、フィルター装着時の給気量は14.4㎥/hしか無いんです。
14.4㎥/h×6箇所で86.4㎥/h、これじゃ全然足りません。
いずれにしても隙間から給気するか、フィルター越しに給気するかのどちらかしかありません。
もっとも実際には、エアコンのドレンホースや電話線・TVアンテナケーブルが通るCD管等、気密測定時には塞がっている穴からの給気もあるんです。
でもドレンホースには、エアコンから出た結露水があります。
そこを空気が通れば「ポコポコ」しいう気泡音が発生します。
これも、時々クレームとして挙がるんです。
高気密住宅の問題点と云えなくもありません。
でも、この点に関して言えば、『ドレンホース用逆止弁』の採用で簡単に解決します。
これをドレンホースに繋げば、ポコポコ音は消えてしまいます。
気密測定時には閉じている、これらの穴の抵抗の少ないモノから順番に給気が行われることになります。
フィルターの付いた給気口なんて、一番最後になるでしょ?
だからこそ、隙間を無くさなければならないんです。
隙間が全くない(C値が0㎠/㎡)建物であれば、給気は全て自然給気口から入るでしょ?
これが計画換気からみた、C値を高める理由です。
ちなみにBIS(断熱施工技術者)のテキストにも、この事が難しく書かれています。
だから敢えて紹介はしません。
日本住環境㈱のカタログにある、この資料の方がわかりやすいですから。
C値と自然給気口からの給気量の関係を示したグラフです。
これによれば、例えばC値0.5㎠/㎡の建物の自然給気口からの給気量は、総給気量の66%に過ぎません。
C値が1.0㎠/㎡であっても、総給気量の50%。残りの50%は隙間から入る事になります。
びっくりでしょ?
隙間から入る空気の占める割合がこれだけ多くては、計画的な換気など意味がありません。
だから、気密性はソコソコが良い!
これを私は間違いと指摘したんです。
だってC値が悪くなれば、益々計画換気の実現は難しくなるでしょ?
自然給気口からの給気が少ないんだったら、その分、数を増やせば良いと思います。
風量が小さい分、冬季の冷たい風も感じなくなります。
それでも足りないのであれば、圧損の少ないフィルターを季節に応じて使い分ける事をお勧めします。
これが私のアドバイスです。
皆さんも、一度排気風量を測定してください。
実際の風量を知るとびっくりすると思います。
隙間の少ない窓を採用する必要性を感じると思います。
弊社も、これを機にオールシャノン化しました。
レンジフード使用時の、窓からの隙間風も激減しますよ。
高気密化って、計画換気を機能させる上で絶対必要なんです。
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