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抜けるように青い空。
やっぱり秋の空は、こうじゃないといけません。
板橋区徳丸の『スケルトンリフォームI邸』の、現在の状況を少しだけお知らせしたいと思います。
屋根には、無事、下葺き材が葺かれました。
ゴムアス系の下葺き材です。
外壁に耐力面材を貼ったら、下屋下地をつくる予定です。
これを待って、屋根材を葺きます。
1階部分には、断熱材が施工されました。
今回採用したのは、現場発泡ウレタンです。
事前に専用の段ボールを土台や大引の下端に留め付け、そこにウレタンを吹き付けました。
ピンク色の断熱材、きれいでしょ?
従来のモノとは違い、HFOで発泡するウレタンです。
熱伝導率は0.021W/m・K、かなり高性能でしょ?
今回は90mm吹く事にしました。
その断熱力は、4.28です。
これって、グラスウール16Kの192mmに相当するんです。
しかも従来のCO2発泡ウレタンに比べて、経年劣化しにくいんです。
いつまで経っても、高性能。
うれしいですよね。
以下、建築技術刊/断熱建材ガイドブックの一部を、そのまま転載させていただきます。
硬質ウレタンフォームの熱伝導率の経時変化は、フォーム密度・厚さ・スキン層状態および使用表面材などの断熱材自体の要因と温度・湿度などの外的条件に影響されます。
いずれも気泡内ガス組成の変化の影響です。
気泡内ガスは、発泡直後は発泡剤・炭酸ガスおよび空気からなります。
これをカットした表面の状態で空気中に放置すると、雰囲気ガスと気泡内ガスが気泡膜を通して、気泡内ガス組成が雰囲気ガスと平衡に達するまで相互に拡散します。
この場合、透過性の大きい炭酸ガスは早期に気泡内から外部に拡散し、次いで空気が徐々に気泡内に入ってきます。
これに伴い気泡内ガス組成が変化し、熱伝導も変化します。
しかし発泡剤『ハイドロフルオロオレフィン(HFO)』は透過性が非常に小さいので、気泡外に拡散することは皆無に等しく、これを使った硬質ウレタンフォームは熱伝導率の経時変化が小さくなります。
ハイドロフルオロオレフィン(HFO)とは、炭素・水素・フッ素を含み、分子内に炭素一炭素の二重結合を有するフッ素系化合物です。
大気寿命が非常に短いため、ゼロODPと低GWPを両立する環境に極めて優しい物質です。
こんな分子構造をしているそうです。
弊社が新築時に採用しているFPウレタン断熱パネルも、実はHFO発泡品です。
プラチナパネルと云う緑色をしたパネルは、従来のベージュ色をしたパネルとはここが違うんです。
こんな説明を聞いてしまうと、従来のCO2発泡品なんて使えません。
現場の話に戻したいと思います。
吹付けられたピンク色のウレタンを見ていると、吹付厚さにかなりムラがあります。
作業中に気がついてはいたんです。
発泡が少ないところは、90mmないんじゃないの?
発泡するから大丈夫なのかな?
どうせ膨らみ過ぎたところは、カットするんでしょ?
そう思って、安心していたんです。
翌日見てショックを受けました。
昨日とほぼ変わりません。
従来のモノとは、発泡倍率がかなり低いようですね。
急遽電話して、増し吹きしてもらう事にしました。
大工の工程を少し変える必要がありますが、結果的には良かったと思っています。
吹付ウレタンは、数回に分けた方が良いそうです。
スキン層の多さは、性能の長期安定に繫がるそうです・・・。
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