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ご近所の方より、外部の塗り替え工事の依頼を戴きました。
足場を掛け、汚れを高圧洗浄で落とし、モルタル外壁に塗料を重ね塗りします。
こんな時に言われる言葉があります。
「艶消し(マット仕上げ)でお願いします。」
そう、この一言です。
むしろ大抵の場合、言われると思います。
きれいに塗り直した外壁を『ピカピカ』と表現する事がありますが、本当にピカピカになるのは御免被りたい!
そう思っている方が、多いようです。
でも、塗料における艶って、皆さんが考えている以上に重要なんです。
そもそも艶アリ・艶ナシには、明確な基準が存在していません。
また艶有りと艶なしの間には、七分艶・五分艶・三分艶なども存在します。
それぞれの艶の具合って、微妙なんですよね。
各塗料メーカーによって、マチマチなんです。
また新築当初ピカピカだった塗料が経年変化の結果、艶が無くなったとしましょう。
これを艶消しとは言いません。
あくまでも艶有りの塗料の艶が無くなったという表現が正しいんです。
ご存知でしたか?
艶のあるなしは、メーカーが製造した段階で塗料によってすでに決まっているそうです。
だからメーカーから仕入れたときには、すでに艶のありなしが決まっている訳です。
艶ありの場合であれば、七分艶・五分艶・三分艶等も決まっています。
ペンキ屋さんが工事当日に艶を調整する訳ではありません。
当然、お客様の希望や都合に合わせて調合したりする訳でもありません。
あくまでも各塗料メーカーが用意した艶あり/艶なし等を選ぶだけなんです。
もっとも一部の吹付用の塗料には、はじめから艶がない『艶消し塗料』があります。
でも多くの塗料は、艶がある塗料に対して『艶調整剤』を混ぜ込むことで塗った後に艶が出ないように調整しています。
また、DIYや家具塗装の場合などに自身で艶消しを行う場合もあります。
こんな場合には、『艶消し剤』を混ぜます。
これを混ぜる事によって、塗膜の表面に細かい凹凸が出来ます。
この凹凸が光を分散反射するため、艶がなくなって見える訳です。
でも、添加剤を使用した塗料は本来の強度を維持できません。
簡単に言ってしまえば、『艶消しの方が、艶有りよりも長持ちせず、汚れやすい』んです。
ちなみに艶なしは、水はけも艶ありより悪くなります。
当然、カビ・藻・コケなども発生しやすくなります。
だから、弊社ではオススメしません。
せいぜい三分艶までかな?
三分艶と言っても、塗ったばかりだと結構艶があります。
「ピカピカしている!」
なんて、お叱りの電話を戴くこともあるんです。
だから、最初にお断りします。
「塗ったばかりだと、ピカピカしています。」
「でも、そのうち落ち着きますから・・・。」
この一言は、重要です。
これを言っておかないと、クレームになるかもしれません。
posted by Asset Red
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