blog
1月18日付のアセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋も寒いです。
天気予報では、曇りのち晴れ。
場所により、雨または雪が降るかも?という事でした。
朝方、雪がちらついてびっくりしましたよ。
でも、今はお日様が暖かい陽射しを送ってくれています。
練馬区富士見台1丁目に建つ『FPの家 N邸』では、FPウレタン壁パネルの施工が始まりました。
その様子をご紹介する前に、この写真をご覧ください。
1階土台-大引間に充填した『FPウレタン床パネル』の、トイレ配管貫通部を撮ったものとなります。
配管の周りには発泡ウレタンを充填、固化した後に平らに切削します。
その上に構造用合板を敷き込みます。
配管回りの穴は塞ぎません。
配管と合板の隙間を塞ぐために、専用テープを使います。
弊社では、日本住環境のケルプという製品を採用しています。
テープの剥がれ止めとして、アルミテープを貼って完了です。
この上にラワン合板を敷き込み、仕上げにCFシートを貼る予定です。
弊社ではいつもこんな具合に、気密施工を行っています。
FPパネルの施工が終われば、壁・床・屋根と、あらゆる部分の隙間を無くさなければなりません。
では、パネルの様子をご覧ください。
まずは防水バルコニー床に充填したパネルです。
そして、2階の柱間に充填した壁パネルです。
まだまだ施工の途中です。
気密処理もしていないし、断熱欠損部や熱橋部への断熱補強もしていません。
1階壁に至っては、これからパネルが納品されます。
まだまだ、しばらくは壁パネルの施工が続くんです。
ご存知のように、FPパネルの最大の特長は4辺全てにある木枠です。
厚さ30mmの国産杉材で組まれた木枠の中に、硬質ウレタンフォームを注入して硬化させるため、木枠とウレタンは非常に高い接着強度を持っています。
これってウレタンの持つ『自己接着性』のお陰なんです。
自己接着性とは、接着剤を使わなくとも金属・合板・コンクリート等の対象物表面で直接発泡することにより、対象物に強く接着した断熱層をつくることが出来るということです。
他の断熱材料にはない優れた特長なんですよね。
ちなみに被着体により、硬質ウレタンフォームの自己接着力は変わります。
例えば木・合板の場合であれば、15N/㎠。
鉄板であれば、20N/㎠。
コンクリートであれば、25N/㎠となります。
でも、これって温度によって変わります。
被着体の温度が低ければ、接着強度は低下してしまう・・・。
そもそも、ポリウレタン(以下、ウレタン)とは、ウレタン結合を含む高分子化合物の総称です。
ポリエチレン
ポリプロピレン
ポリスチレン
ポリ塩化ビニル、といった合成樹脂(プラスチック)の仲間になります。
クッションや寝具等に使用される柔らかいスポンジ状のもの(軟質フォーム)や、冷蔵庫等の断熱材に使用される硬いもの(硬質フォーム)、あるいはゴム状のものと多種多様な製品があります。
いずれも、その主原料はポリイソシアネートとポリオールです。
そして、これに反応を調節するための触媒や製造時に泡の状態を調節するための整泡剤。
CO2・HFOなどの発泡剤や、物性向上のための架橋剤。
燃えにくくするために添加する難燃剤や、充填剤や着色剤が使われる場合もあります。
また、紫外線・空気中の亜硫酸ガス・窒素酸化物・熱等による劣化を防止するための各種耐候安定剤も添加します。
建物の高断熱化が求められる昨今では、現場発泡ウレタンの採用も増えてきました。
でも現場発泡って、色々と難しいんですよね。
木材が低温状態の時には、接着強度が落ちます。
気温や湿度が低いと、発泡不良を起こす場合があります。
また被着体について汚れも、接着不良の原因になるんです。
また発泡したウレタンは硬化時に収縮します。
この際に、亀裂が入ることもあります。
こんな事が無いようにする為には、事前の状況確認はもちろん、施工中の環境整備、そして発泡・硬化後の状態確認が必須となります。
これを一人の作業員に任せるのは、無理があると思うんですよね。
当然現場管理者と協力して行うことになりますが、実際にやっているのかな?
他人事ながら心配になります。
その点、専用工場で製造するFPパネルは安心です。
工場内で製造するから、温湿度管理はバッチリです。
プレス機に設置されたパイプの中には、常時お湯が循環しているので被着体が冷たくなる事もありません。
木枠内に注入する時には、一定の圧力を掛け発泡が均一になるようにしています。
それらを作業員がチェックします。
そして完成時に検品も行います。
これが、FPパネルの安定品質の秘密なんです。
現場発泡ウレタンを採用する工務店が増えた理由は、値段の割に断熱性が高く気密性を高めやすいところにあると言います。
でも現場発泡ウレタンって、本当に信頼できるのかな?
水や水蒸気の透過率が比較的低い硬質ウレタンですが、発泡にバラツキがあったり、連続気泡になっていれば『絵に描いた餅』と同じです。
室内側に防湿・気密シートを連続して貼らなければ、防湿・気密性の確保は期待できません。
よって壁内結露を防ぐことは難しい・・・。
相当しっかりとした施工者に頼まなければ、あまり期待しない方が良いと思います。
いい加減な繊維系断熱施工に比べれば、少しマシという位のレベルだと思うんですよね。
あと2回くらいは、FPパネルについての記事を投稿できると思います。
様々な特長をご紹介するつもりです。
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分