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森林に生育している樹木は沢山の水分を吸収・貯蔵して生きています。
その量は樹種や樹木の部分で表1に挙げるように異なっています。
この樹木を木材に加工し建物などの材料として使用するには、これを乾燥して木材の色々な特性を引き出す必要があります。
木材を乾燥すると、次のような利点があります。
①重量が減少し、輸送や取り扱いが容易になります。
②狂いなどが起こりにくくなります。
③変色や腐朽を防止します。
④強度的な諸性能を高めます。
⑤加工性や接着性、塗装性などが向上します。
木材が乾燥していく過程で、含水率が繊維飽和点といわれる30%になると収縮し始めます。
しかも収縮量は、木材の繊維方向の違いで同じではありません。
図1は、ヒノキの半径方向(柾目板の巾方向/R方向)と、それと90度方向の異なる接線方向(板目板の巾方向/T方向)の収縮状態を示しています。
どの含水率の場合も、接線方向が半径方向よりも、ほぼ2倍の収縮量がある事がわかります。
木材を切り出した丸太の部分によって、収縮による断面の変形(狂い)が図2のようにそれぞれ異なる訳です。
だからこそ、予め乾燥させ、その後で加工する必要があるんです。
狂いの予防ばかりではありません。
構造材料として重要な強度でも、乾燥材は高くなります。
図3では、圧縮強さが含水率の低下とともに増大していることを確認する事が出来ます。
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