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狭小地が多いのも弊社商圏の特徴です。
狭い敷地で、様々な規制をクリアしつつ最大の床面積を確保しようとすれば、軒の出を詰めるという選択もあります。
でも安易に軒の出を詰めるのは、建物の耐久性を低下させることに繋がります。
軒の出が十分確保されていれば、イラストのように外壁に雨水が掛かる部分が少なくなります。
でも軒の出が小さければ、イラストの通りです。
雨掛かり部分が増えれば、当然漏水の危険性も高くなります。
そもそも、外壁と軒裏の取合い部分って防水施工上、弱部になりやすいんですよね。
ここに雨水が頻繁に掛かれば、漏水は増えるかも?
防水施工がより重要になる訳です。
そこで弊社では、最低限の軒の出寸法を設定しています。
せめて軒天換気口を取付けられる寸法にしようよ!
こうして設定されたのが、軒の出寸法150mmとなります。
壁芯から化粧破風板までの寸法になります。
一般的には壁芯から軒樋先までの寸法を軒の出寸法と言いますから、これに倣えば270mmとなります。
でも今回は様々な理由で、これを50mm程度詰めることにしました。
その為、従来の軒天換気口が納まりません。
そこで採用したのが、この換気口でした。
・野地板に留付けするだけの簡単施工
・鼻隠しが小さくてもはみ出しにくいスリムなデザイン
・切起開口+ハニカム形状で防水性がアップ
・屋根の小口をしっかりとガードするキャップ形状
施工のタイミングは、屋根の下葺き材を敷き込む際としました。
施工は屋根業者にお願いしました。
ガルバリウム鋼板(材厚= 0.35㎜)とポリプロピレンの複合材の為、切断に板金鋏が必要になります。
ジョイント部材やエンド部材も用意されていますが、スッキリと納めたかったので使いません。
大工に頼むのも、どうかと思ったんです。
実際の施工です。
軒先とケラバ先の両方に取り付けました。
弊社の場合、上写真(別の現場の写真)のような『軒先キャップ』を野地合板先端に取り付けています。
これに変えて軒先換気口を取付けた訳です。
こんな納まりとしました。
昨日、屋根工事の完了に伴い軒先換気口先端の水切取付も終わったので、その様子を公開したいと思います。
軒先水切の垂れ寸法は50mm以上としました。
でも既製品には、そんな部材はありません。
わざわざ加工してもらうのも大変です。
そこで、改修用の部材を転用して貰いました。
垂れ寸法が少し大きいんですよね。
いつもより、だいぶゴツクなってしまいました。
それでも破風板が無い分、スッキリするかな?
色々と検討を加えた結果の納まりとなります。
でも、二度とやらないだろうなぁー。
やっぱり、少しでも軒の出は出した方が良いと思います。
くれぐれも防水施工には留意したいと思います。
雨漏りだけは、ゼッタイ御免ですから・・・。
posted by Asset Red
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