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とんでもないバレンタインデーになってしまいました。
昨夜の地震、凄かったですね。
自宅のある埼玉県川口市の震度は『4』、でも震度以上に大きかったように感じました。
2階にいたせいでしょうか?
ゆっくりとした横揺れが長く続きましたよね?
東日本大震災の余震との事。
まだ数日は続くかも?
今後も予断を許しません・・・。
チョコを貰って喜ぶ歳でもありませんが、こんなプレゼントよりは随分とマシですよね・・・。
折角ですから、地震の事を書いてみたいと思います。
『耐震等級』って言葉、ご存知でしょうか?
耐震等級とは、住宅性能表示制度に基づく建物の構造の強さの目安です。
地震に対する倒壊・崩壊のしにくさを、現状は等級1〜3の3段階で表します。
等級1は、建築基準法に定められた最低基準程度。
数百年に一度発生する地震(東京では震度6強〜7)でも倒壊しない強さとなります。
等級2はその1.25倍の強さ、災害時の避難場所となる病院や学校が、このレベルになるそうです。
また等級3はその1.50倍の強さとなります。
消防署や警察署のレベルです。
上図は今後30年間に震度6弱以上の揺れが起こる確率を示しています。
かなり高いでしょ?
『世界有数の地震大国』と言われる我が国です。
昨日の今日でもありますし、地震に備える必要を強く感じませんか?
ちなみに首都圏におけるМ7クラスの地震は、1703年・1855年・1923年に発生しています。
М8クラスの大規模地震は200~400年周期。
その前にはМ7クラスの地震が多発しています。
М7クラスの地震が発生する確率は、70%程度と推定されているそうです。
また首都圏は北米プレートの上に乗っていて、その下にはフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈みこんでいるという複雑な構造になっています。
そして、これらの活動やそれに伴う活断層の破壊による地震など、首都圏の地下で発生する地震は『首都圏直下地震』と呼ばれています。
熊本地震における木造住宅の建築時期別損傷比率を示してみました。
住み続けることを前提とすれば、悪くても『一部損傷』程度に留めておきたいところでしょう。
残念ながら、この表だけで判断することはできません。
でも、耐震等級3の家に大規模半壊以上の被害が出ていない事はわかります。
地震による被害を最小限に抑える家=耐震等級3の家
こう言っても、差支えないのではないでしょうか?
住宅の施工事例や、パンフレットなどを見ると、『耐震等級3相当』という単語を見掛ける事があります。
『耐震等級3相当』とは、『耐震等級3』と同じ位って事ですよね?
では、具体的にどこがどう違うのでしょうか?
耐震等級を高める(地震に強い家にする)ためには、耐震力の高い建築部材の利用や、間取りの良し悪しが重要となります。
それらが有効かどうかを判断するには『構造計算』が必要です。
正式な耐震等級は、住宅性能評価機関による評価を得るしかありません。
当然、それなりの費用と時間が必要です。
そこでこれを省略し、耐震等級3に認定されている建物と同じくらいの耐震強度があるであろう建物を『耐震等級3相当』と表現する場合があります。
3階建ての建物であれば、問題ありません。
何故ならば、構造計算で耐震強度が確認されているから。
でも2階建て以下の木造住宅(4号建築)の場合は、構造計算が義務化されていません。
簡易的な方法のみで確認された耐震強度には、不安要素がたくさん残っているんです。
上記の①~④全てに該当する建物が『4号建築』に該当します。
当然、設計者による『安全性検討』は必要です。
でも勘違いしている人も多いようですね・・・。
「4号建築だから、安全性検討は必要ない!」
こんな設計者がいたら、怖いですよね・・・。
安全検討にも色々あります。
構造安全性の低い順に挙げてみましょう。
①仕様規定(壁量計算・四分割法・N値計算等)~基準法により全ての木造建築物に必須となります。
②性能表示計算(耐震等級・耐風等級等)~品確法により長期優良住宅・性能表示住宅に必須となります。
③構造計算(許容応力度計算等)~基準法により木造3階建てなどに必須となります。
①→②→③と、手間暇が掛かり費用も増大します。
これがネックになっているようですね。
でも地震による安全性を確保する為に、構造計算による安全確認は必須です。
それなりに費用は掛かりますが、これを惜しんで地震の被害を受けるなんて・・・。
石橋は叩いて渡るべきだと思います。
損して得とれ!
この発想で、いきませんか?
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