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2月18日付アセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋は晴れ、でも気温は低く上着を手放すことは出来ません。
練馬区富士見台1丁目に建つ『FPの家 N邸』では、今日も電気配線&水道配管が進められています。
写真は洗面脱衣室の床を貫通している給水・給湯配管&排水配管です。
床断熱を採用している為、貫通部の周りには、しっかりとした気密施工が求められます。
写真の配管回りを見ると、管の周りにウレタンが吹かれているのが確認出来ると思います。
弊社では、床断熱を貫通する配管の周りには必ず10mm程度の隙間を設け、そこに現場発泡ウレタンを充填するようにしています。
その後、このウレタンが発泡・硬化したら平らに切削します。
そして、そこに気密テープを貼り付け、最後にアルミテープを貼って気密施工完了となります。
この写真を見ると、端っこにウレタンの断面を見ることが出来ます。
少し穴が大きかったようですね。
きちんと、ウレタン部分を塞がなくてはなりません。
じつは、管回りと床合板の双方にテープを貼るのって意外と難しいんです。
そこで弊社では、伸縮性の高い専用テープを用いるようにしています。
日本住環境㈱のケルプというテープです。
写真のように通常テープと伸縮するテープ部分に分かれているため、パイプの貫通部や窓周りなど、曲面部分の気密処理に最適です。
そして、この上にアルミテープを貼ります。
この写真は、透湿防水シートを貫通する排気ダクトの穴を撮ったもの。
厚さ105mmの断熱材の木口がみえるでしょ?
この穴に、Φ150mmの排気ダクトを通します。
ちなみに東京都の場合、以下の条例によりフレキダクトは使えません。
東京都火災予防条例 第3条の2(厨房設備) 第1項 第2号
イ 排気ダクト等は、耐食性を有する鋼板又はこれと同等以上の強度を有する特定不燃材料で造ること。
ト 排気ダクトは、曲がり及び立下りの箇所を極力少なくし、内面を滑らかに仕上げること。
またダクトが可燃物内を貫通する場合には、厚さ50mmのロックウールによる被覆を行う必要があります。
これが厄介なんですよね。
ロックウールを巻いた状態で気密層を貫通すれば、漏気するでしょ?
そこから雨水が侵入する事だって、充分あり得ます。
だからこそ、しっかりとした防水&気密施工が必要になります。
ちなみに弊社では、ロックウールではなく『セラカバーS』というダクトカバーを採用しています。
写真のようにダクトをすっぽりと覆う形状になっており、表面には気密・防湿を目的としたアルミ箔が予め貼られています。
しかも、20㎜の厚さでロックウール50㎜と同等以上の性能を発揮します。
これをスパイラル管の外側に巻き付け、穴に通せば写真のようになります。
そして、セラカバーと穴の隙間にウレタンをしっかりと充填します。
発泡・硬化したら平らに切削、ここまでは他の貫通部と同じです。
ても、ここからが少しだけ違うんです。
ダクトと透湿防水シートを伸縮性の高い専用テープで貼り付けます。
ここでは旭・デュポン フラッシュスパンプロダクツ㈱のストレッチガードを使います。
これでセラカバーS及び、セラカバーとスパイラル管の隙間からの漏気&雨水侵入を防ぐ事が出来ます。
そして、その上から防水部材を貼り付けて作業完了です。
ちなみに室内側には、気密処理を行います。
大きく明けられた穴とセラカバーとの隙間を埋めるウレタン充填。
その上にケルプを貼り、最後にアルミテープを貼って完了。
もちろん、セラカバーのジョイント部分もアルミテープ処理とします。
イラストにすると、こんな感じです。
雨漏りと漏気、双方ともあってはならない現象です。
前者は瑕疵保険で10年間だけ、守られています。
保険期間内であれば、無償で是正しなければなりません。
でも後者は、瑕疵でもなんでもないんです。
漏気があれば、壁内結露を防ぐことは難しい・・・。
漏水がなくても、結露で躯体が腐ったりするんですよね・・・。
だから弊社では、気密性能測定を行い、漏気の元となる隙間を可能な限り小さくしています。
そして経年で隙間が大きくなる可能性を、限りなく小さくしようとしています。
こうした地味な施工の積み重ねこそがね耐久性の高い建物の当たり前だと思うんです。
posted by Asset Red
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