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3月2日付のアセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋は曇り後雨。
午後から夜に掛けて、結構降るようです。
練馬区桜台6丁目に建つ『FPの家 Y邸』では、土台敷きを行いました。
朝一番、土台・大引き・構造金物が搬入されると、早速作業を開始しました。
土台敷きは、概ね次のような順番で行います。
①土台に書かれた番付を見ながら、配置する位置まで運びます。
②基礎上に土台を仮置きして、アンカーボルトの位置を土台裏に記します。
③墨に従い、アンカーボルト用の穴を明けます。
④土台裏に、高濃度ホウ酸水溶液を塗布します。
⑤キソパッキングを基礎上に配置します。
⑥土台を配置します。
⑦アンカーボルトを締め付けます。
⑧大引き裏に鋼製束を取付け、大引きを配置します。
キソパッキングの写真を挙げてみました。
従来の基礎立ち上がりに換気口を設ける工法は、最近すっかり見掛けなくなりました。
この工法、比較的新しい工法と思われがちですが、実は結構古くからある工法なんです。
基礎立ち上がりと土台の間に樹脂もしくは金属製の基礎パッキンを挟み、直接土台を基礎立ち上がり部に触れさせずに浮かせた土台によって床下換気を行う工法です。
昔はケヤキなど硬木や、御影石などを利用していました。
土台の腐朽防止や、床下の通気を効率よくするのが目的です。
柱下や大引の取合い箇所の他、90cm前後の間隔で入れるのが普通です。
キソパッキング工法自体も既に40年が経過しているそうです。
今では黒い樹脂製のねこ土台が当たり前なんですよね・・・。
ずーっと在来工法を採用してきた弊社ですが、最近は金物工法を採用しています。
従来の仕口はイラストのように、大入れ蟻加工をしていました。
でも金物工法の場合には、写真のような加工をして金物で納めます。
でも継手は金物を使わず、従来の腰掛鎌継ぎ手で納めます。
土台にホゾ穴を明け柱先端に平ホゾを設ける場合もあるし、写真のようにホゾパイプを使う場合もあります。
柱の引き抜き強度により、変わるようですね。
断面欠損が少ない分後者の方が良さそうですが、建て方の際には前者の方が楽ですね。
ホゾパイプだと、柱に明けられた穴をパイプに挿すのが難しいんです。
穴の位置が見えないのが理由です。
今回も、土台・大引きには国産檜の芯持ち材を人工乾燥したものを採用しています。
後日これに、高濃度ホウ酸をたっぷり噴霧しますが、今日のところは下端に刷毛を使って塗布しておきました。
土台に明けられた穴の奥に、アンカーボルトの頭が見えると思います。
昔は、頭が土台天端から30mm程度出るようにしていました。
そして、イラストのように角座金を通し六角ナットで締め付けていました。
でも最近の建物は、土台の上に厚合板を敷いて水平剛性を確保しています。
従来の納まりだと、角座金&六角ナットと干渉しちゃうんです。
そこで最近は、こんな金物を採用する工務店が多いと思います。
図面で見ると、こんな感じです。
筒上になった部分を穴に挿し、アンカーボルトのネジ部分をここで締め付けるんです。
3つの穴に専用治具を当てて回すと、平たい部分に付けられた3つの刃が土台天端を丸く削るので、土台天端と平らに納まります。
厚合板を置いても、干渉しないんです。
穴に挿した状態です。
締め付けると、こうなります。
アンカーボルトってね六角ナットとセットで販売されています。
だから、こうした金物を利用すると六角ナットだけが余るんですよね。
六角ナット自体は、色々なボルトを締めるのに使います。
でも、大抵のボルトはナットとセットで販売されているんですよね・・・。
ボルト単品で購入しないと、ナットが余ってしまいます。
そもそも、ナットが付属していないアンカーボルトがあればいいんですよね。
無いのかな?
土台の間に大引きを設置しました。
弊社では、105mm角を採用しています。
耐圧盤が夜の雨で湿っているので、鋼製束の接着は諦めました。
これにて、土台敷き完了です。
雨が降る前に終わって、良かった・・・。
明日はね先行足場を架設します。
時間が余れば、1階部分だけでも建てたいですね。
雨。風は勘弁して欲しいなぁー・・・。