国産材を使うメリット

 
昨日の拙ブログで、少しだけ構造材についてアピールさせて戴きました。

と言っても、こんな写真を載せただけなんですよね。

『国産材』を使用しています。

というアピールでした。

ちなみに、このマークは『国産材マーク』といいます。

丸太・製材(ムク材)・合板(単板を含む)・集成材・繊維板・LVL(単板積層材)・防腐木材・複合フローリング・単層フローリング・プレカット材に印字されているそうです。

そもそも『国産材』マーク制度は、国産材の製品であることを表示するマークの適切な使用を通じて、国民に広く国産材利用の意義・重要性を普及啓発し、国産材の利用促進と消費者の製品選択を促し我が国の森林再生に資することを目的として創設するものです。

その目的は以下のようになります。

①国産材を使う事で『日本の森林が元気』になります。

森林再生(生物多様性の保全・水源涵養・CO2吸収・土壌保全・土砂災害防止・快適環境の形成・保健/レクリエーション機能・地域活性化・雇用創出等)

地球温暖化の抑制(CO2吸収、炭素貯蔵、化石燃料代替等)

地域・生活環境の向上(景観性向上、居住環境向上、ヒートアイランド緩和等) 

②国産材マークは『国産材を使うこと』のPRになります。

③『環境意識の高い消費者へ商品をアピール』出来ます。

また、このマークは商標マークと追記部分から構成されていて、追記部分には企業名と国産材率が記入されています。

国産材率は100%・50%以上・50%超・60%以上・70%以上・80%以上・90%以上と表示。

先程の写真であれば、『中国木材株式会社』『国産材50%超』と記載されていました。

国産材率50%超という方もいると思います。

実はこの梁、中国木材の『ハイブリット・ビーム』なんです。

曲げ応力負担の大きい外層部(上下ラミナ)に強くてたわみにくいベイマツを使用し、内層部には軽くて粘りのあるスギを使用した新しい構造用集成材です。

古くから日本人の生活に深く関わってきた国産材を代表するスギをふんだんに使い、構造用異樹種集成材として日本で初めてJAS認定を取得しました。

 

スギは国産材、ベイマツは外材です。

梁成が大きくなる程、国産材率が高くなる訳です。

『地産地消』という言葉をご存知でしょうか

聞いたことがある人も多いでしょう。

地産地消とは、その地域でつくられた農産物などを、その地域で消費すること。

これにより輸送費用を抑えられえるだけでなく、食材や食文化への理解を深め、地域経済の活性化にもつながるという考え方です。

日本は森林資源の豊かな国です。

国土面積に対する森林面積の割合(森林率)は64%。

世界的にも有数の森林保有大国なんです。

日本の森林は、木材を生産する人工林が4割、天然林が4割、残りの2割が原生林となります。

日本には日本独特の気候があり、山には日本ならではの木が茂っています。

つまり国産材を使って家を建てれば、日本の気候に合った家ができる筈。

雨が多い日本では、湿気に強い国産材を使うのがもっとも理にかなっているんです。

また輸送コストも安くなります。

輸入材と違って輸送にかかる時間も少なくてすむので、余計な防虫剤・防腐剤を使う必要もありません。

ネックはコストです。

国産材って外材に比べて高いんです。

立地条件や需要の少なさによる生産効率の差が、その大きな理由です。

業として成り立たなくなり、後継者も育っていません。

このままでは、益々我が国の林業・製材業は廃れてしまいます。

林業が廃れてしまえば、たくさんある森林も健全に育ちません。

そして森林が健全でなければ、先述の様々なメリットはなくなってしまいます。

例えば、CO2削減効果の高いと言われる森林ですが、50~60年経った樹は若い樹に比べるとCO2吸収量は少ないそうです。

こうした樹を伐採・活用しなければね新しい樹は生育出来ません。

気が付けば老樹ばかりの森林になっていて、CO2効果は期待出来ない・・・。

これが現在の日本なんです。

鶏が先か、卵が先か

コストが高いから使わない。

使わなければ、市場原理的には安くなりそうですよね

でも儲けが出なければ、やめてしまいます。

そして、外材が溢れている現状になりました。

でも、こうした現状は決して褒められる状態とは言えません。

そして一部の工務店が、危機感を覚えて国産材・地域産材を使っています。

大量生産された外材と比べて、少量生産された国産材・地域産材は高いのに・・・。

国産材を応援して欲しいと思います。

そして、国産材を使用する工務店に家づくりを依頼して欲しい。

外材ばかりの日本の家って、やっぱり変ですよね・・・。

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