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ようやく寒い冬にも、さよならを告げることが出来そうです。
私も若い頃は、暑い夏よりも寒い冬の方が好きでした。
でも最近は、暑い夏も寒い冬もキライです。
単なるワガママなんでしょうか・・・。
気温が低く空気が乾燥する冬は、風邪やインフルエンザにかかって、体調を崩される方も多いですよね?
去年から今年に掛けては、新型コロナウイルスでヤキモキ・・・。
風邪やインフルエンザの流行には、『空気の乾燥』が大きく関わっていると云われています。
おそらく、新型コロナウイルスも同様だと思われます。
ウイルスが原因であれば、室内の湿度を高める事で感染を抑制することが出来ます。
その理由は簡単です。
ウイルス内部には水分が存在するそうです。
高湿空気の中であれば、ウィルスは空気中の水分を取り込み、重くなります。
重くなったウイルスは、長時間空気中に漂うことができません。
反対に乾燥した環境では、水分が蒸発してウイルスは軽くなります。
軽くなったウイルスは、比較的長い時間空気中を漂う事が出来るようになります。
また冬の寒さで体温が下がると、体の抵抗力が弱ります。
乾燥により粘膜の活動が弱まると、空気中に浮遊しているウイルスが口や鼻から体内に侵入しやすくなり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるとも云われています。
こんなデーターがあります。
『絶対湿度』を目安とした空気の乾燥状態と、インフルエンザの流行状況を4段階に分けて示しています。
警戒レベル・・・絶対湿度7g/㎥以下(非常に乾燥)
要注意レベル・・・絶対湿度7.1~11g/㎥(乾燥)
安全レベル・・・絶対湿度11.1~17g/㎥(湿潤)
非常に安全レベル・・・絶対湿度17g/㎥以上(非常に湿潤)
ここで言う絶対湿度は、一般的に天気予報などで聞かれる湿度とは違います。
普通に湿度を聞かれれば、50%とか40%と答えますよね?
これを『相対湿度』と言います。
相対湿度とは、空気中に含むことの出来る水蒸気量(飽和水蒸気量)に対する実際の水蒸気量を%で表したものです。
水蒸気量と聴くと、なんだか難しそうですよね。
要は空気中に含まれた湿気です。
空気って温度によって含む事の出来る水蒸気量が違うんです。
飽和水蒸気量を100%として、含まれている水蒸気量が半分であれば50%になる訳です。
でも絶対湿度は違います。
空気中に含まれる水蒸気量を、単位重量当たりの重量もしくは単位体積当たりの重量で示すんです。
先程の場合は、空気1㎥当たりの重量で示していました。
でも、絶対湿度なんてわかりませんよね?
だから先程の資料には、こんな資料が付随していました。
横軸に気温、縦軸に相対湿度が書かれています。
例えば、気温24℃/相対湿度40%の時の絶対湿度は8.7g/㎥。
1.0m×1.0m×1.0mの空気中に、8.7gの水蒸気が入っている事を示します。
これって7.1~11g/㎥に該当するので、表中では要注意レベルに塗られています。
これを安心レベルにする為には、温度はそのままに相対湿度を55%まで上げる必要があります。
相対湿度をそのままにして、温度を30℃に上げても構いません。
是非、この表を参考にして下さい。
ウイルス感染の少ない空気環境になる事を願います。
ちなみに前者の絶対湿度は12g/㎥、後者のそれは12.1g/㎥です。
絶対湿度12g/㎥が、ウイルス感染的に望ましいと言われる理由となります。
でも、これって凄く難しいんです。
先程、気温24℃/相対湿度40%の時の絶対湿度は8.7g/㎥と書きました。
これをエアコンを使って30℃に上げると、空気中の水蒸気量は変わらない(絶対湿度は変わらない)ので相対湿度は下がってしまいます。
表では25~30%の間である事しかわかりませんが、実際には26.5%程度になってしまいます。
相対湿度を40%にするのであれば、表中40%の絶対湿度12.1g/㎥と8.7g/㎥の差3.4g/㎥に、室体積を掛けた水蒸気量を加えなければならないんです。
天井高さ2.4mの8畳間であれば、室体積は2.4m×3.64m×3.64mですから31.8㎥となります。
これに3.4g/㎥を掛ければ、108.12gとなります。
昔、水の重さは1㎏/ℓと習った筈です。
108.12gの水であれば、その体積は0.11ℓになります。
コップ1杯分の水を蒸発させなければなりません。
でも2時間ごとに、水蒸気の含まれた空気と乾燥した外気を入れ替えてるんですよね。
24時間換気が義務付けられていますから・・・。
コロナ禍では、更に換気量を増やす事を推奨しています。
当然、必要水蒸気量は増えます・・・。
どうしたらいいの?
結局、加湿器の出番となります。
でも加湿器って、電気代が掛かるんです。
そもそも、水蒸気を発生させる為の電力が必要です。
しかも、それだけではないんです。
水を水蒸気にする為には、気化熱が必要となります。
気化熱が奪われれば、部屋の気温は下がってしまいます。
下がった空気を温めようとエアコンが頑張れば、より電気代を消費する事になります。
気が付けば、月々の電気代が高騰している・・・。
加湿器を使わずに、別の方法にしてみよう!
残念ながら洗濯物の部屋干しや、浴槽内の残り湯を加湿に使う方法でも、気化熱による消費電力の増加は変わりません。
でも、加湿器の運転電力を減らすことは出来ます。
水を張ったコップを置くのも、いいでしょう。
植木鉢を置く手もあります。
湿度対策って、夏も冬も大変なんです。