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先日、拙ブログにて『高濃度ホウ酸水溶液』を使った木材劣化対策について書かせて戴きました。
今回は、ホウ酸塩について書かれた記事をご紹介したいと思います。
ホウ素は原子番号5の元素で、天然には酸素と結合したホウ酸塩として存在します。
代表的なホウ酸塩には、ホウ酸(H3BO3)・ホウ砂(Na2B4O7・10H2O)・無水ホウ酸(B2O3)などがあります。
ホウ酸塩は、比重が小さい鉱物ですので、火の玉の地球が誕生したとき、比重の大きい鉱物が中心部へ集まったのに対し、ホウ酸塩は地球の表層に集積したと推定されます。
海洋が生まれ、蒸発した海水が雨となって大地を洗うようになると、地表のホウ酸塩は水に溶解して海へ運ばれました。
今日、ホウ酸塩は、ホウ素換算で土壌には3~4ppm、海水には4.5ppm含まれています。
ここで、ppmという単位は、100万分の1を意味します。
こうして地球の表面のホウ酸塩は少なくなりましたが、地下には多量のホウ酸塩が残っていました。2000万年ほど前の火山活動で、地下からホウ酸を多量に含む熱水が噴出し、火山湖が生まれました。
火山湖に雨が降り、ホウ酸塩は再び海に流されましたが、砂漠にできた火山湖は、そのまま干上がり、湖底に多量のホウ酸塩を沈殿させたままで砂に埋もれました。工業用原料や消費材として使われているホウ酸塩の鉱脈はこのようにして生まれたものです。
続く・・・。
シロアリはホウ酸でやっつけなさい!/荒川民雄 著/住まいの学校 刊より、一部を抜粋
ホウ酸の結晶です。
化学式で表すと、こうなるそうです。
こっちの写真の方が馴染み深いと思います。
ホウ酸塩鉱物の写真です。
温泉などに多く含まれ、殺菌剤・殺虫剤・医薬品(眼科領域)・難燃剤の他、原子力発電におけるウランの核分裂反応の制御や他の化合物の合成に使われています。
常温常圧では無色の結晶または白色粉末で水溶液では弱い酸性を示します。
ホウ酸って、色々なところで使われていますが、意外としらないんですよね。
良い機会なので、数回に分けてご紹介していきます。
お楽しみに・・・。