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弊社では、創業以来30年間『充填断熱』を採用しています。
その床であれば、大引きもしくは根太間に断熱材を充填します。
外気に接する床であれば、梁間に断熱材を充填。
外壁であれば、柱間に断熱材を充填します。
屋根および天井の場合のみ、その都度変わります。
最近は屋根タルキ間に断熱材を充填する事が多いんですが、以前は天井上にセルロースファイバーを吹き込む場合も多かったと思います。
昨今の高断熱化を受けて、床及び屋根&壁に付加断熱を施す事もありましたが、外壁に付加断熱を施す事はありません。
但し、断熱材の性能向上は行っています。
以前は熱伝導率0.024W/m・Kのモノを採用していしたが、現在は0.020W/m・Kのモノしか使いません。
開口部のほぼ全てが防火設備となる為、高性能窓の採用が難しいわりに外皮性能自体はまあまあだとは思います。
でも個人的には、外壁断熱を気にしていたんです。
現行仕様の場合、階間の木部が熱橋になっています。
どんなに高性能断熱材を利用しても、付加断熱を行わない限り、この熱橋は無くなりません。
でも外壁の場合、面積が大きくなるので付加断熱が厳しいんです。
狭小地が多い弊社の場合、民法との闘い(外壁から隣地境界まで500mm)もあります。
気にしてはいたのに、ずーっと手を付けませんでした。
でも、ようやく重い腰を上げることにしたんです。
せめて、熱橋部だけでも手をつけてみよう!
そこで目を付けたのが配線スペースです。
外壁断熱材に穴を明けない為に設けているのが配線スペースです。
弊社では30mm×40mmの木材を平に使って、厚さ30mmの配線スペースを外壁に面する壁み設けます。
このスペースに断熱材を充填すれば、付加断熱になるじゃん!
わずか30mmではありますが、発プラ系の断熱材を入れれば、それなりの性能を確保出来ます。
本当はウッドファイバーを充填したいんですが、厚さ30mmがネックなんですよね・・・。
まずは、熱橋部分にのみ試験施工を行ってみます。
電気配線との取合いで、施工性が落ちないか確認してみます。
問題が小さければ、正式採用したいと思います。
熱橋部以外の配線スペースにも充填したいところですが、こちらはオプション扱いにする予定です。
厚さ105mm+配線スペース30mmに断熱材を充填すれば、熱抵抗は6.38超になります。
GWによる300mm断熱をわずかに上回る性能になる訳です。