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今日も合板の話です。
合板は、単板の木理方向を縦・横交互に接着剤を用いて積層接着した製品です。
通常接着剤として使われていたのは、以下の樹脂でした。
ユリア樹脂
メラミン・ユリア共縮合樹脂
フェノール樹脂
その他
これらをホルムアルデヒドとの化学反応の過程で用います。
そして、その反応を完全かつ速やかにするために、やや多めのホルムアルデヒドが用いられました。
ホルムアルデヒドは、常温では無色の気体です。
刺激臭があり、特に水に溶けやすく、その37%水溶液をホルマリンと呼びます。
殺菌力・防腐力がある為、理科の標本等に使われています。
ホルマリン臭の発生は、合板が接着・硬化した後に、ホルムアルデヒドが遊離状態で徐々に空気中に放散する事で起こります。
この合板等の接着加工製品に含まれるホルムアルデヒドは、グラフの示すように年月と共に徐々に放散され、発生濃度は低下します。
でも夏季などの暑い時期や、梅雨などの高湿時には、その発生が促進されます。
既にホルムアルデビトの放散量は、建築基準法にて制限されています。
制限を守っていれば大丈夫!
と思っている方も多いでしょう。
でも、この制限って24時間換気が機能しているのが前提なんですよね。
換気が機能していなければ、ホルムアルデヒドの放散量は制限を超えてしまうかも?
昔の合板は、凄かったですね。
夏季の現場は、目がチカチカしたものです。
最近の現場では、こんな事ありません。
合板の使用量は、以前よりも確実に増えている筈です。
ホルムアルデヒドの使用量に気を使った製品が増えたという事なんでしょうね。
ホルムアルデヒドを含む接着剤を使用しない合板も製造されています。
『非ホルムアルデヒド系接着剤使用』のラベルが貼られた、こうした合板を使うのも、良いと思います。