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3月29日付のアセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋は晴れ。
天気予報では夏日になるかも?、なんて声も聞こえていました。
2時現在の気温は25℃超!
長袖の作業着を着ていると、確かに暑く感じます。
夏が近いのかな・・・。
練馬区桜台6丁目に建つ『FPの家 Y邸』では、樹脂サッシの取付が完了しました。
2階リビング南面の引違い窓は、こんな感じです。
外から見ると、こうなります。
電動タイプの防火シャッター一体型になっています。
こちらのお宅にベランダはありません。
この窓が一番大きな窓なんです。
冬季、隣棟の屋根越しに入る日射を取得できるサイズにしました。
でも隣からの視線を避ける為に、型ガラスを採用。
これで、カーテンを閉める必要もりません。
防火サッシではありますが、シャッターで防火性能をクリアしている為、樹脂スペーサーになっています。
トリプルガラスって、型ガラスにすると真ん中のガラスが型ガラスになるんですね。
初めて知りました。
でも考えてみれば当たり前ですよね?
イラストのように、外側ガラスの内面と内側ガラスの外面には特殊金属コーティングが施されます。
型ガラスの凹凸がある面は、室内側に設けるのが普通だから外側ガラス内面には配置出来ません。
特殊金属コーティングが出来ませんから。
内側ガラスを型ガラスにする事は可能です。
でも、内面に凹凸があったら、清掃性悪いでしょ?
ちなみに、特殊金属コーティングを『Low-E膜』と表現する場合もあります。
Low-Eとは、Low Emissivity(低放射)の略です。
一般的なガラスが放射率0.85程度なのに対し、Low-E膜をコーティングしたガラスは膜の効果によって放射率が0.1以下になると言われています。
放射率が低ければ低いほど赤外線を反射させ熱を通さない原理のため、Low-E膜をコーティングしたLow-Eガラスは断熱性が高いとされています。
またガラスを複層にすることでより高い断熱性・遮熱性が望めますが、今回採用したのは3層ガラスです。
しかもLow-E膜が2枚コーティングされています。
ガラスとガラスの間には、アルゴンガスも充填されています。
複層ガラスや3層ガラスは、複数枚のガラスを重ねて密封し、その間に乾燥空気等を入れた、断熱性能の高いガラスです。
従来は乾燥空気を封入していましたが、即今はアルゴンガスを封入するのが当たり前です。
空気よりもアルゴンガスの方が断熱力が高く、より暖かく快適に冬を過ごすことができるからです。
ちなみにアルゴンガスは、窒素・酸素に次いで大気中に3番目に多い気体です。
でも、その比率はわずか0.93%程度と言われています。
レアガス(希少ガス)のひとつなんです。
他の物質と反応しない『不活性ガス』で毒性もなく、不燃性で人体への影響も全くないそうです。
空気に比べて比重が大きいので、対流による熱移動を抑制する事が出来ます。
防火シャッターの無い窓のスペーサーを撮ってみました。
アルミスペーサーの銀色が見えると思います。
2枚のガラス間の中空層を保つのがスペーサーの役目です。
封入されたガスを漏らさない事も重要ですが、伝導による熱移動を防ぐのも大きな役割なんです。
一般的にはアルミスペーサーを用います。
高性能サッシであれば、樹脂スペーサーが当たり前。
でも防火サッシの場合は、大抵アルミスペーサーになってしまいます。
上写真では、両者の比較をしています。
外気温-5℃、室温温湿度は20℃/60%RHの状態で16時間経過すると、こうなるそうです。
アルミスペーサーの複層ガラスは、周縁部に結露が生じています。
でも樹脂スペーサーの方は、うっすらと曇ったくらいです。
この違い、大きいんですよね・・・。
窓と躯体の取合い部を撮ってみました。
サッシの周りに見えるグレーのモコモコは、発泡ウレタンが硬化したものです。
弊社では、ウルトジャパンのピュアロジックフレックスを採用しています。
一般的な発泡ウレタンと比べて、柔軟で追従性が高いのが特徴です。
地震等の影響で壁が変形した際に、ウレタンが破断してサッシと躯体が離れてしまえば気密性は担保されなくなるでしょ?
イラストは弊社の標準的な、窓周りの納まりを示しています。
赤い部分にこれを充填するのは、こんな理由があるからなんです。
さらに窓開口にウルトのVKPトリオテープを貼り付け、ここにサッシを押し付けるように取り付けています。
こうする事で、サッシが動いてもフィンの範囲であれば気密を確保できるようにしているんです。
サッシ回りにVKPテープ、そしてサッシ下端には水切シート施工を行います。
これにて、樹脂サッシの取付完了です。
でも室内側の気密処理が、まだ残っています。
その様子は、後日ご紹介するつもりです。
お楽しみに・・・。