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昨日も、この話が出ました。
『ウッドショック』の話です。
意外とニュースになっていません。
でも確実に事態は進んでいます。
以下、院庄林業㈱のHPからの抜粋です。
1992-93年にかけての、世界的な天然林保護運動をきっかけとした丸太価格の暴騰現象。
92年に、マレーシアのサラワク州政府が丸太の伐採規制を実施。
米国では90年に、天然林に生息する希少動物マダラフクロウを絶滅の恐れのある種に制定したことが契機となり、天然林の伐採、輸出について規制がおこなわれるようになった。
この米材価格の高騰が後に、欧州材の本格輸入の道を開くことになる。
これって昔の話です。
でもコロナ禍の影響で、現在の日本も同じような事態に陥っています。
中尾建築工房のブログに、現在の状況が書かれていました。
是非、ご覧ください。
弊社でも、同じような状況になりつつあります。
例えば外材が使えなくなる為、一部の構造材を国産材に替える必要があります。
弊社の場合、柱と土台・大引きは国産材です。
国産材なら安心だね?
という訳にはいきません。
こうした部材を外材に頼っていた工務店やハウスメーカーが国産材にシフトすれば、あっと言う間に品不足になってしまいます。
米松の梁は100%、外材に当たります。
弊社が採用している国産杉とのハイブリット材も、ラミナの供給不足で生産出来なくなるようです。
代替品としてホワイトウッドやレッドウッド、国産杉等が考えられますが、これだって十分な量を確保できるかどうかわかりません。
価格高騰の問題もあります。
でも、出来るところから手を付けるしかありません。
以前から用材の手配はお願いしていました。
どうなる事やら・・・。
構造計算の問題もあります。
米松の梁の強度で計算していたら、代替品は使えません。
米松って構造強度が大きいからです。
予め強度の低い材種で計算しておかなければ、代替品の利用すら出来ないんです。
引き続き用材の確保をお願いしつつ、構造計算の変更を進めています。
先が見えない不安はあります。
『木材を販売する方々の利益誘導』という線も考えられない訳でもありません。
あまりにも急激に事態が進み過ぎています。
しかも、世間が騒いでいません。
不思議・・・。
個別にご相談させて戴く事もあると思います。
とにかく、情報を集めるしかありません。
情報貧乏は、パニックを生みますから・・・。
とにかく冷静に対応したいと思います。