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今日は水曜日、アセットフォーの定休日です。
先日、拙ブログにて『FPの家 N邸』の気密性能試験の様子を書かかせて戴きました。
この中で『隙間特性値n』についても、簡単に触れてみました。
そこで今回は、改めて隙間特性値nについて書いてみたいと思います。
隙間特性値n・・・隙間の状態を表す値です。
通気特性式を対数で表した場合の直線の傾きを表し、一般にその値は1~2の範囲をとります。
なお値が2を超えた場合は、その測定データーは使えません。
建物外皮に存在するそれぞれの隙間面積の合計を、同等の単純開口面積に算出した値が相当隙間面積αAとなりますが、実際の隙間は小さかったり大きかったりします。
例えば合計40㎠の隙間であれば、10㎠の隙間×4個でも1㎠×40個でも0.1㎠×400個でも数値上は同じ訳です。
でも実際には、10㎠の隙間や1㎠の隙間があったりすれば、色々な問題が表面化します。
こうした隙間の状況をなんとなく把握できるのが、隙間特性値nなんです。
それぞれの隙間が極めて小さいい場合は1に近づきます。
広い隙間があると2に近づきます。
だから大きい値になった時には、穴の塞ぎ忘れや施工ミスがある可能性が高い訳です。
通気量と圧力差特性グラフを挙げてみました。
隙間を流れる流体の一般関係式は、以下のように示されます。
ここで問題となるのが指数項のnの範囲です。
nは1~2の間の数値ではあるものの、決定方法については明確なものはないそうです。
この式でn=1の場合には空気の流れは層流域にあり、n=2の場合の流れは乱流になります。
飛行機の翼断面と空気の流れを示すイラストを挙げています。
層流とは、流体が層状になって規則正しく運動する流れのことです。
層流では流体は層状になって流れるので互いに混ざり合うことはありません。
また乱流とは、流体が不規則に乱れながら運動する流れのことです。
乱流はいろんな方向へ運動するので、流体は互いに混ざり合いますが、平均すると流れの方向へ進みます。
イラストを見ればなんとなく理解できると思いますが、層流域にある空気の流れは、単純な比例式となり、その通気量は圧力差に比例します。
1つの流線に基づく流れは決して周囲流体と混ざらないので周壁との摩擦が大きくなり、動圧による圧力損失を上回ります。
一方、単純開口のように隙間が大きくなると摩擦損失が小さくなります。
動圧による圧力損失は以下の式のように、通気量は√ΔPに比例しn=2となります。
色々と書きましたが、隙間特性値nって、どのくらいが適正なのかが明記されていません。
小さい方が良いとは書かれていますが、これ以上はダメとは書かれていないんです。
n>2はNG
これは明確です。
でもn=1.68くらいはどうなの?
n=1.45くらいなら良いの?
目安となる値があればいいのに・・・。
そう感じています。
勝手に1.45以下を目指しているんですけど・・・。
n値の適正値って、いくつなんだろう?
誰か、教えてくれませんか。
引き続き、調べてみたいと思います。