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今日は第1火曜日、アセットフォーの定休日です。
でも、出勤しています。
板橋区蓮根1丁目に建つ『FPの家 I邸』にて、建て方が行われるからです。
今回の建て方も、重機は使いません。
いわゆる『手揚げ』ってヤツです。
一般的には、敷地内に重機を据え付けて建て方を行います。
敷地に余裕がなければ、道路使用許可を取って道路に重機を置く事もあります。
その際には、ガードマンを2・3人立てて、交通誘導を行わなければなりません。
弊社の商圏では、原則片側交互通行です。
通行止めをする際には、道路に面したお宅に1件1件確認して、必要であれば臨時駐車場を用意する場合もあります。
出来なければ、許可はおりません。
費用や近隣の事を考えると、あんまりやりたくはないんですよね・・・。
重機を据え付けるスペースがなければ、手揚げしかないでしょ!
でも最近の建物って、大きくて長い梁をたくさん使います。
手で揚げるのも大変です。
そこで役に立つのが、ガータークレーンなんです。
工場などに設置されているアレです。
あくまでも仮設設備ですから、工場のモノとは多少違います・・・。
でも、紛れもなくガータークレーンなんです。
正に弊社の秘密兵器だと思います。
どう違うのか?
簡単に説明させて戴きます。
まず足場にガーターレールを取付けます。
足場の布(横材)の下に取り付けられた、細い鋼材がソレです。
長手方向に掛けるのがセオリーとなります。
今回の場合は、前面道路に直交するように設置しました。
そこに両端に滑車のついた梁を掛け渡します。
両側のガーターレールに直交する1本の梁は、ちょうどアルファベットの『H』の横棒に当たります。
ガーターレールに直交するように取り付ける為、道路と平行になる事が多いんです。
滑車が付いているので、道路と平行移動が可能となります。
そこに、滑車にぶら下げた電動ウインチをぶら下げます。
でも袋に隠れていて、ウインチが見えません。
残念!
ここには長い紐が繋がっているので、これを引けばウインチを移動することが出来ます。
これで準備完了!
道路に平行な軸をX軸、直交する軸をY軸としましょう。
X軸に沿った動きは、ウインチについた滑車が担当します。
そしてY軸に沿った動きは、梁の両端についた滑車が担当します。
どちらも動力は、人力です。
紐を引っ張ると、意外と軽いんです。
そして構造材を上下に動かすのを担当するのは、電動ウインチです。
これだけは、電気を動力としています。
電源は、仮設電柱から取っています。
見えますかね?
足場にリングを通し、その中を電線が通っています。
引っ張っても切れないように、ある程度の長さとなっていて、波型に撓んでいます。
コードを引っ掛けない位置に這わせるのがポイントとなります。
ウインチにはワイヤーが巻き付けられていて、先端にフックが付いています。
ここにクランプをぶら下げ、構造材を挟んで持ち上げます。
こんなリモコンで、ウインチの操作を行います。
と言っても、巻き上げるか?巻き戻すか?
だけなんですけど・・・。
このウインチで200kgの構造材を上げ下げする事ができるそうです。
掴んだ構造を上に揚げたら、目的地まで紐を引っ張って運びます。
その時、「シャーッ!」という滑車がレールを滑る音がします。
音がしたら『頭上注意』という訳です。
目的地に着いたら、ウインチを巻き下げ構造材を下ろします。
柱のホゾに梁下端のホゾ穴を当てたら、掛け矢で叩きます。
柱から梁が抜けなくなったら、クランプを外します。
重くて長い梁も大丈夫!
重さで腰を傷めることもありません。
構造材が落ちてきて怪我をする事もないし、指を挟むこともありません。
これがガータークレーンの役目です。
イメージ的には、ゲームセンターにあるクレーンゲームをボタンではなく、紐で引っ張っている感じかも?
さあ、建て方です。
しっかり頑張りたいと思います。
もちろん、安全第一で行います。
まだ右肩が痛いんですよね。