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木にも色々な種類があります。
例えば、我が国の3大美林と言えば次の通りです。
秋田の天然秋田スギ
青森の青森ヒバ
長野の木曽ヒノキ
あれ、吉野檜は入ってないの?
なんて方もいると思います。
確かに有名ですよね。
でも3大美林と言えば、上記の3つです。
外国から入ってくる木材もあります。
米栂とか米松が有名です。
南米など熱帯産の木材もあります。
針葉樹・広葉樹なんて分け方をする場合もあるし、南洋材・北洋材なんて分け方もあります。
また、木材の評価基準にも色々あります。
木目や色艶がきれいなモノ。
圧縮強度・引張強度・曲げ強度が大きいモノ。
木材腐朽菌やシロアリに強いモノ。
軽さや狂いにくさ、他にも色々あると思います。
強い木・弱い木なんて表現も、目にすることがあるでしょう。
今回は、シロアリや木材腐朽菌に強い木について書いてみようと思います。
こんな表があります。
国産材&外国産材の耐蟻性(シロアリに対する耐性)の大きい木・中くらいの木・小さい木を示しています。
例えば、青森ヒバは耐蟻性大の木材ですが、木曽ヒノキ・秋田スギの耐蟻性は中くらいとなります。
一方同じヒバであっても米ヒバの耐蟻性は中くらいです。
土台はシロアリの食害が多い部材ですから、耐蟻性の高い木材を使った方が安心です。
ヒバやヒノキが使われる場合が多いと思いますが、この表によれば青森ヒバの方が良さそうですね。
でも上表の耐蟻性の小さい木材の欄に、こんな記載があります。
「熱帯産材を除くすべての辺材」
これ、非常に重要です。
例え青森ヒバであっても、辺材であれば耐蟻性は小となります。
木曽ヒノキの土台は、芯持ち材が多いんです。
でも青森ヒバの土台は、芯去り材つまり辺材ばかりです。
つまり木曽ヒノキの心材の方がシロアリに強いという訳です。
この事実を知らない方って、結構いるんですよね・・・。
また、意外と知られていない事実が、もうひとつあります。
ここで言われているシロアリって、ヤマトシロアリとイエシロアリの事です。
最近耳にする機会が増えている『アメリカカンザイシロアリ(以下、アメカン)』は含まれていません。
「同じシロアリなんだから、たいして違わないでしょ?」
と思ったアナタ、違うんです。
アメカンの好きな木材best10を挙げてみました。
ナント、ヒノキが第3位に入っています。
これを見る限り、青森ヒバや米ヒバの方が強そうです。
どっちにすればいいの?
悩みますよね。
でもアメカンの被害って、今のところ限定的なんです。
だから弊社では、国産檜の芯持ち材をオススメしています。
そして、アメカンに有効な『高濃度ホウ酸水溶液』をたっぷりと噴霧します。
この話は、割愛しますが・・・。
木材腐朽菌に対する耐性も挙げておきましょう。
この表では、極大・大・中・小・極小の5段階で評価されています。
これを見ると、国産材であれば、やはりヒノキ・ヒバ辺りが良いようです。
耐蟻性・耐朽性どちらの表を見ても、『米ツガ・米マツ』はあまり強い木材ではありません。
そこで、一般的には防腐・防蟻剤を浸漬もしくは加圧注入します。
防腐・防蟻剤は、木材腐朽菌やシロアリには『毒』に当たります。
これが含まれた木材は食害されません。
問題は、防腐・防蟻剤の寿命ですよね・・・。
そして、人体に対する健康被害の有無となります。
でも今回は、ここまでとします。
続きは、またの機会に・・・。
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