ガラスの熱割れ

先日、弊社が標準採用している『エクセルシャノン社』の新製品内覧会に参加してきました。

新製品『真空断熱ガラス樹脂サッシ/SPG』に関しては、性能面で興味は惹かれるものの防火対応が無く、弊社では使いにくいという判断をしました。

縦すべり出し窓

横すべり出し窓

FIX窓

もしくは、これらの連・段窓と、バリエーションも少ないんですよね。

でも、UW値=0.52W/㎡Kと熱貫流率が低いわりに可視光透過率や日射取得率が高いのは魅力的・・・。

価格は、従来の樹脂ペアの5倍程度との事でした。

「機会があれば、1窓くらい使ってみたいですね。」

そう言って、帰ってきました。

せっかくですから、今回はガラスの熱割れについて書きたいと思います。

ガラスはガラス面に温度差が生じると熱割れを起こすことがあります。

普段の生活においても、次のような状態は熱割れを起こしやすい状態と言えるので注意が必要です。

(特に防火サッシに使われる網入りガラスは割れやすいので、より注意が必要となります。)

ガラスには2年間の保証期間が設定されていますが、免責事項にはこんな事が書かれています。

「熱割れや、強化ガラス(耐熱強化ガラス含む)の自然破損」

残念ながら、ガラスの熱割れは保証対象になっていません。

だからこそ、熱割れを起こさない工夫が必要となります。

注意すべき状態を6つ挙げてみましょう。

①部分的な暖房を行ってはいけません。

 暖房の吹き出しを直接ガラスに当てるのは厳禁です。また強力なライトを照射するのも避けましょう。

②ガラス表面に遮蔽物を密着させてはいけません。

 カーテン・ブラインド等の遮蔽物を密着させると、吸収したガラスの熱が放熱されません。

③紙を貼ったり、塗料を塗ってはいけません。

 紙を貼ったり塗料を塗ると、ガラスの熱線吸収が極端に増大します。

④室内側に機能フィルムを貼ってはいけません。

 反射フィルム等の機能フィルムをガラス室内側に張り付けないでください。

⑤家具でガラス面を塞いではいけません。

 ソファなどをガラス面に極端に近づけると、熱がこもり熱割れを起こす場合があります。

⑥長時間に渡り内外障子を重ね合わせてはいけません。

 日差しの当たる引違い窓等を長時間に渡り開けっ放す場合は、内外の障子が完全に重なり合わないようにしてください。

意外と思われるかも知れません。

でも、窓硝子に張られたアイドルのポスターが原因で熱割れを起こす事があります。シールも要注意

西日の当たる窓のカーテンをずーっと閉めっ放しにしていた為に割れる場合もあります。

夏よりも冬の方が熱割れは発生しやすいそうです。

またガラスに傷が入ると、時間を掛けて割れる場合もあります。

万が一、熱割れが起こった場合には有償ではありますが速やかにガラス交換を行ってください。

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