夏の準備

地球温暖化の影響で、冬は暖かくなっています。

でも夏も暑くなっているんです・・・。

室内にいる時は、あまり気になりません。

エアコンが効いていますから。

でも外にいる時は、気が気じゃないんです。

私自身、外で作業をする事が多いせいか、気温ばかりでなく湿度も気になります。

高温・高湿で熱中症になったりしたら困りますから・・・。

『WBGT』という言葉をご存知でしょうか

『LBGT』ではありません。

ひと文字違うだけで、全然意味が違うんですよね・・・。

WBGTとはWet Bulb Globe Temperetureの頭文字をとった略語です。

湿球黒球温度と言います。

暑さの厳しさを表す暑熱指数で、気温・湿度に加えて日射・照り返しなどの輻射熱を黒球温度で計測し、算出します。

暑熱環境による熱ストレスの評価を行う指標として、ISO7243にも規定されているそうです。

WBGT値は、測定された数値から、以下の計算式によって求められます。

屋外の場合  WBGT=0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
屋内の場合  WBGT=0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度

湿度表

自然湿球温度・・・イラスト左側のガーゼで覆った温度計が示す値

乾球温度・・・イラスト右側の温度計(普通の温度計)が示す値

黒球温度計

黒球温度・・・写真のように、次の特性を持つ中空黒球の中心に位置する温度計の示す値
・直径が150mmであること
・平均放射率が0.95(つや消し黒色球)であること
・厚さが出来るだけ薄いこと

 

例えば乾球温度25.8℃/湿球温度21.1℃/黒球温度38.2℃の屋外であれば、上式に代入するとWBGT値=25℃となります。

でも湿球温度や黒球温度を測れる温度計を持っている人なんていないでしょ

そんな方々にオススメしたいのが、次の方法です。

温度・湿度を測定し、以下の表に当て嵌めれば簡易的に求めることが出来ます。

例えば、相対湿度60%/気温25℃の時のLGBT値は23℃になります。

WBGT値が25℃未満であれば、緑色の範囲に含まれているので熱中症に関する『注意』が必要な環境となる訳です。

室温が同じ25℃であっても、湿度が75%になると『警戒』が必要な環境となります。

これなら簡単でしょ

簡易的に測定できるLGBT計を、比較的安価で手に入れることもできます。

(法人・個人事業主様限定)N16-10 黒球付熱中症計6913(1000139)

弊社では写真のような測定器を使って、作業中のLGBT値を確認する事で熱中症を防いでいます。

スイッチを切り替えることで、屋内/屋外双方の計測が可能です。

ボタンを押すだけで、WBGTと熱中症の指標が『ほぼ安全』『注意』『警戒』『厳重警戒』『危険』の5段階で表示されます。

これが一番簡単だと思います。

スマホのアプリにもあるようですね・・・。

「その値を越えると熱中症の発症確率が高まるので、積極的に対策を講じましょう

という温度があるのをご存知でしょうか

これを『WBGT基準値』と言います。

基準値表を挙げてみます。

JIS規定・WBGT基準表

 基準値表は既往症がない成人男性を基準としています。

 (既往症がある方については、作業員の健康状態の把握(健康管理)をご一読ください)

 熱に順化していない人とは「作業する前の週に毎日熱にばく露されていなかった人」のことをいいます。

  熱に順化していない人は熱中症の発症確率が高くなります。

また、この表の見方は以下の通りです。

事務などの軽い手作業での基準値

・熱に順化している人→30度
・順化していない人→29度

大ハンマーやシャベルを使用する強度の作業での基準値
・気流を感じる場所→26度
・感じない場所→25度

熱に慣れていない人

気流がない場所

より重い作業をする場合

に該当する場合はWBGT値の基準値は下がり、より厳しいものとなります。

私の場合であれば、熱に順化している人に該当します。

中程度代謝率の作業をする事が多いので、28℃が基準値となります。

LGBT計を身近において、28℃になったら作業を止める

これを徹底すれば、熱中症を防ぐことが出来る訳です。

夏真っ盛りになると身体が暑さに慣れているので、意外と問題ないんです。

でも、この時期は身体が慣れていない分きついんですよね。

その為、この時期から熱中症に備える必要があります。

定期的な水分補給や塩分補給を行います。

睡眠不足を避ける事も重要です。

風通しの良い服を着ると良いですね。

今年の夏は暑くなりそうです。

皆さんも暑さ対策を充分に行いましょう

もっと詳しく知りたい方は、下記アドレスから厚生労働省パンフレット「熱中症を防ごう!」をご確認ください。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/06/dl/h0616-1b.pdf

https://www.assetfor.co.jp 

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