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先日、弊社OBより電話を戴きました。
「洗面台の下がカビて、床板が腐ってしまった!」
「見に来て欲しい。」
との事。
早速、現地を確認して来ました。
築16年目を迎えるお宅です。
問題の洗面台は、2階廊下に設置されたシャンプードレッサーでした。
既に引き出しが外され、問題箇所が見えるようになっていました。
白いキャビネットの台輪部分から無垢フロアーに染みが延びているのがわかると思います。
中を覗くと、無垢フロアーが真っ黒に変色し、手で触るとグズグズになっていました。
完全に腐食しています。
相当長い期間、水に濡れていたと思われます。
漏水?
でも、給水・給湯管および排水管を観察しましたが漏水の跡はありません。
???
ふと視線を左にずらすと、タンクが満水状態です。
当時のシャンプードレッサーには、イラストの赤丸部分に、タンクが付いたモノが多かったと記憶しています。
こんなタンクです。
シャワー水栓のヘッド部分が延び、頭を洗う事が容易!
これが、シャンプードレッサーの売りでした。
でもシャワーヘッドを使うと、水滴がヘッドやホースに付着します。
この水滴を受けるのが、水受けタンクです。
ホースに付着した水滴を受けてくれます。
でもタンク自体は排水管に接続されていません。
満タン状態で加水されれば、当然水は溢れます。
「タンクの水は、定期的に捨てていますか?」
「えっ?」
「捨てないと、溢れてしまいます。」
「一度も、捨てた事ありません。」
「でもシャンプーなんて、そんなに使わないですよね?」
「いえ、毎朝3人が使っています。」
「・・・。」
どうりで満タンな筈です。
これが少しづつ溢れていたようですね。
「お引渡しの際に、定期的にタンクの状態をご確認ください。とお願いした筈です。」
「そうだったかしら・・・。」と奥様。
「確かに、説明されました。」とご主人。
「定期的に水を捨てないといけなかったんですね・・・。」
そして、ニガ笑い・・・。
でも漏水ではなく、タンクからの漏水が原因とわかり、取り敢えずホッとしたご様子でした。
引出しタイプの場合、タンクが見にくいんですよね。
しかも、水を捨てるのが面倒!
この点は、改善して欲しいと思います。
排水管に接続すれば良いのに・・・。
床がCFシート貼りであれば、漏れた水が洗面台下から出て来て発見出来たかもしれません。
でも無垢フロアー張りであったため、吸水してしまい目立たなかったのかも?
廊下に設置する際は、大抵フローリングの上に、そのまま置くことが多いんですよね・・・。
今後の課題かも?
さて、今度は修理のお話です。
床の貼り替えが必要となります。
その為に、洗面台を一旦取り外さなければなりません。
設備屋に来て貰い、給水・給湯管及び排水管を外す必要があります。
その後、幅木を撤去して無垢床を剥がし、下地合板の状況を確認。
必要であれば合板を乾燥させたり、張り替えたりします。
今回は、ついでに両サイドの壁にキッチンパネルを貼ることにしました。
洗髪時に撥ねた水が壁を濡らしてしまい、巾木上のクロスにカビが発生していました。
でもクロスは補修しません。
剥がして、キッチンパネルを貼りますから・・・。
改めて幅木を貼り、その後、設備屋に来て貰います。
給水・給湯管及び排水管の再接続です。
これにて工事完了となります。
ご自宅の洗面台の下を覗いてみてください。
タンクが付いていませんか?
水が溜まっていませんか?
もし溜まっていたら、すぐに捨ててしまいましょう。
そして、定期的にご確認ください。
床が腐ってしまえば、大事です。
修理に要する費用も、結構掛かります。
転ばぬ先の杖!
少し面倒ではありますが、定期的な点検を忘れずに!
posted by Asset Red
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