板橋区徳丸 S邸のコロニアルを剥がしています。

築15年超のコロニアルNEOを剥がしています。

まずは、下屋から剥がしました。

勾配が緩いから、安全かつ効率良く作業を進める事が出来ます。

でも2階の屋根は勾配がきついので、作業が大変です。

危ないしね・・・。

古くなったコロニアルって、結構滑りやすいんですよ。

下屋を剥がしておけば足場や廃材置き場にもなるから、楽チンだし安全でしょ。

剥がしたコロニアルを見ると、思っていた以上に割れていました。

 

あっ、そうだ

ふと思い立って、コロニアルの裏を覗いてみました。

あった・・・。

中央付近に『無石綿』の印字があります。

この印字の有無が、後で大きな差になるんです。

無石綿の屋根材と石綿を含む屋根材では、解体時の石綿対策が大きく異なります。

石綿(アスベスト)を含む屋根を解体すると、粉塵が付近に散る危険があります。

石綿の粉塵を吸い込むと、中皮腫・肺がん・石綿肺・びまん性胸膜肥厚等の指定疾患になるかもしれません。

だから飛散を防ぐための飛散防止シートや粉塵を吸い込む設備を設置しなければなりません。

収集・運搬・廃棄処分だって同様です。

例えば弊社が常時使っている産廃業者では、石綿を含む廃棄物の受け入れは行っていません。

石綿が含まれているのであれば、別の業者に持ち込まなくてはなりません。

当然、コストにも差が出ます。

無石綿で良かったと思います。

でも無石綿だから、築15年で葺き替える羽目になったんですよね・・・。

そもそもコロニアルは、石綿を含むセメント系屋根材です。

セメントは割れるので、割れ防止の為に石綿を含有していました。

メーカーに言わせれば「比較的耐久性が高く、塗装をおこなわなくても、30年くらいは屋根機能を維持する事が可能」なんだそうです。

ここで言う屋根機能とは、雨漏りしない事。

塗料が剥げ、美観を損ねても問題にはなりません。

また藻やコケの繁殖が雨漏りに繋がったとしても、環境上仕方ないと判断されてしまいます。

でも定期的なメンテナンスさえしていれば、充分使い続けることが可能です。

剥がす事さえしなければ、粉塵が飛散する事はありませんから。

一方、コロニアルNEOはアスベスト規制直後に販売された屋根材です。

石綿を含む従来のコロニアルに比べて、明らかに劣化の進行が早いんです。

築10~15年で、軒先部分に欠けもしくはひびが目立ち始めます。

放っておけばひび割れは大きくなり、欠けも増えます。

欠けた屋根材を放置すれば、落下して近隣に迷惑を掛けるかもしれません。

ひびが入れば、そこから浸水する危険性は高まります。

結局、早いタイミングで葺き替えるのが望ましい・・・。

でも、その費用がバカにならないんです。

この『コロニアルNEO問題』、もうしばらくは続きそうです。

コロニアルNEO以降の無石綿屋根は大丈夫なのかな

メーカーは環境によるけど、30年はもつと言っています。

でも、発売から10年程度しか経過していません。

結局、信じるしかないんですよね。

今のところ、問題は起きていないようだけど・・・。

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