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台風16号の影響でしょうか?
雨漏りの連絡が入りました。
築20年超のお宅です。
早速、現地確認に向かいました。
発生箇所は2階リビングの窓回り。
外壁は窯業系サイディングでした。
話を聞いてみると、お引渡し以降、一切メンテナンスを行っていないご様子。
窓回りのシーリングが切れていて、そこから漏水が発生しているのかも知れません。
また上階には防水バルコニーがあり、パラペットとの取合い部が窓の真上にあたります。
壁や床の汚れ具合を見ると、以前から少しづつ漏水が発生していたようです。
建物には定期的なメンテナンスが必要です。
今回の場合であれば、サイディングのシーリングを20年間放置した事で、雨水の侵入を許す結果となりました。
もちろんサイディングの下には、透湿防水シートが張られています。
これが最後の砦になる筈なんです。
でも残念ながら、透湿防水シートの防水性は10年しか保証されていません。
築20年の建物であれば、透湿防水シートが本来の機能を果たせなくても仕方ない・・・。
そもそも、透湿防水シートの寿命が10年というのも、おかしいと思います。
せめて20年、出来れば30~50年もって欲しいですよね。
でも、この問題については、割愛させて戴きます。
もちろん、現在弊社が建てている建物では、この問題に手を打っているので、ご安心ください。
でも当時は、こうした知見が広まっていなかったんです・・・。
全てのサイディングを剥がして処分し、透湿防水シートを長期耐久性のあるものに張替え、新しい外壁材に更新する。
これが本来あるべき対処方法です。
でも、かなりの費用を要することになります。
今回の場合、費用を最低限に抑えたいという要望も戴きました。
その為には漏水部位を特定し、効果的な対策を実施する必要があります。
でも、たまたま今回は無事だったけど、近い将来同じような現象を引き起こすかもしれない部位は他にもある筈。
そこを見極め、同時に対処する事も重要だと思います。
折角足場を架けるのであれば、せめてシーリング全体の打ち替えを行うべきだと思います。
当時の納まりを考えれば、バルコニー笠木と外壁の取合いにも手を加えたいところです。
上図は、現在行われている一般的な笠木納まり(止水対策)と漏水の状況を比較した実験資料です。
図中の青い部分が、漏水発生を示しています。
一番左の納まりなんて、真っ青です。
雨漏り大丈夫なのかな?
でも、こんな納まりの建物もたくさん建てられているんです・・・。
雨漏り対策も、時代とともに変化しているという事でしょうか。
まずは、提案書&見積書を作成します。
もちろん、弊社側にも問題があります。
定期的なメンテナンスが必要な事を周知徹底させ、必要な時期にアナウンスすべきでした。
例えば・・・
そろそろ、外回りのメンテナンスが必要ですよ!
20年もすれば、パッキンも劣化します。
水廻りを注意深くチェックしてください。
漏水していませんか?
こんな案内をするべきでした。
もちろん、定期的なメンテナンス費用も含めた『ロングライフコスト』提案も必要となります。
メンテナンスには、それなりに費用がかかりますから・・・。
その為の積み立てをしておかないと、イザという時に困るかもしれません。
こうした認識を持ってもらう必要があります。
もちろん、メンテナンス費用の嵩む家を提案しないのが一番なんです。
少し前から、こんな提案を心掛けるようにしています。
その分、初期コストが高くなるんですが・・・。
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