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先日、知り合いの工務店現場を見る機会を戴きました。
コロナ禍の続く中、知り合いの工務店の仕事振りを覗く機会がめっきり減りました。
SNSを通じて、画像は拝見していたんです。
でも、やはり実物を見ないとわからない部分も多いんです。
『所変われば、品変わる』とは言いますが、まさに実感・・・。
新鮮な驚き!を戴きました。
こんな現場です。
極めてシンプルな建物でした。
でも一人親方が、時には信頼のおける仲間に助けて貰いつつ、自分のペースで納得いくまでつくり上げた建物。
そんな印象を受けました。
無駄を徹底的に省き、浮いたコストをこだわりに費やす!
やりたい事を決して諦めない!
そんな挑戦をヒシヒシと感じたんです。
例えば、床材です。
国産の杉材が使われていました。
でも、普通の杉フローリングではありません。
910mm×1820mmの『Jパネル』を仕上げ材として使っているんです。
Jパネルとは、国産の杉材を三層ラミナ接着することによって生まれた36㎜厚のパネルを指します。
住宅部材として求められる寸法安定性・強度性能・環境性能などを備え持つ、画期的な建築部材です。
最近の住宅では、床材の下に厚さ24~30mm位の針葉樹合板を敷き詰める事が当たり前になっています。
これを厚さ36mmのJパネルに変える事で、仕上げ床り施工を省こう!という試みです。
好き嫌いはあるでしょうが、仕上がり的には何の問題もないと思いました。
Jパネル自体は針葉樹合板に比べて相当高価な為、床材のグレードによっては材料費のコストダウンはあまり期待出来ないかもしれません。
でも、施工費のコストダウンは大幅に図れると感じました。
但し、人に任せず自分で施工するとすれば・・・。
という条件付です。
施工中の雨にも、細心の注意が必要です。
濡らしてしまえば、シミが残ってしまいます。
それを消そうとして擦るのも、別の問題が残ります。
とにかく、施工に最新の気配りが必要だと思いました。
2階でも、同様の施工がされていました。
養生をしっかりとしないと、簡単に傷ついてしまいます。
養生テープも考え物です。
糊跡が残るかも知れません。
日当たりが良い場所であれば、日焼け跡も問題でしょ?
他にも、問題があると思います。
それでも、やり遂げようという姿勢が素晴らしいと感じました。
また、Jパネルを上から木ネジで留め付け、木栓でビス頭を隠すという施工方法にも魅力を感じます。
家具などで見掛けるでしょ?
仕上がり面に丸い木の断面が見える仕上がり。
コレが木栓です。
仕上がり自体は、好き嫌いの分かれるところだと思います。
私が良いなぁーと感じたのは、メンテナンス性なんです。
一般的には、雄サネと言われる部分に釘を打ちつけ、雌サネを挿し込んで隠してしまいます。
だから表面に釘の頭が見えることはありません。
でも、この施工法だと施工後に床を剥がすのが大変なんです。
でも脳天から木ネジで留めていれば、交換が楽にできます。
木栓を外し木ネジを回せば良いんですから・・・。
長い年月の間には、床を張り替える事もある筈です。
その際の施工性を考えるのも、重要だと思うんです。
こんな感じで、施工者だからこそわかる工夫がアチコチにありました。
判っていても、中々やれない大胆な工夫です。
その勇気に脱帽すると共に、コレを認めてくれた建て主にも驚きです。
どんな説得をしたんだろう・・・?
きっと、厚い信頼関係が築かれているんだと思います。
トイレの天井に張られていた『針葉樹合板』の天井板も、中々良かったですよ。
これが仕上がりなんだそうです。
そうそう、現場で、こんな物を見掛けました。
現場にあった材料を分けて貰い、奥様が手作りしたポストなんだそうです。
そして、こちらも奥様手作りの椅子です。
大工道具は、DIY好きのご主人から借りたそうです。
凄すぎますよね。
脱帽です。
こんな建て主だからこそ、親方の思いを汲んでくれたんだと思いました。
今回得た色々な事をどう活かすことが出来るのか!
これが、問題です。
posted by Asset Red
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