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昨日朝の拙ブログに、次世代省エネルギー基準というワードが出て来ました。
今さらではありますが、「次世代省エネ基準(以下H11基準)って何?」という方の為に簡単に説明させて戴きます。
以下、住宅用語大辞典からの複写・転載となります。
次世代省エネルギー基準とは1979年に施行された「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」に基づき定められた「住宅に係わるエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断と基準」及び「同設計・施工の指針」という政府の告示を1999年(平成11年)に強化したもの。
「次世代省エネルギー基準」、ないし「平成11年省エネルギー基準」と呼んでおり、それ以前の「一般型省エネルギー基準」の2割程度のエネルギー削減を目指した内容であった。
そして、2013年(平成25年)にこの省エネルギー基準が改正され、これまでは、建物外皮(建物の構造や躯体)の断熱性能を指標としていたが、設備機器を含めた建物全体のエネルギー消費量(一次エネルギー消費量)という指標が導入された。
その後、2016年(平成28年)「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」が施行。
省エネルギー基準は数値等の取り方が変わるなど一部見直しが行われ、建築物省エネ法に基づく基準に移行した。
昭和55年の『省エネ基準(S55基準)』と平成4年の『新省エネ基準(H4基準)』そして平成11年の『次世代省エネ基準(H11基準)』が、それぞれ断熱等級の2・3・4として定められています。
温暖地におけるそれぞれの天井・壁の断熱仕様を比較した図を挙げてみました。
全てロックウールを採用した場合の厚さで表しています。
これをGW10Kを採用した場合にすると、こうなります。
S55基準・・・天井:44mm/壁:32mm
H04基準・・・天井:63mm/壁:44mm
H11基準・・・天井:169mm/壁:107mm
先日のお宅は平成12年完成です。
H11年基準を守っているとは言えません。
何故なら、省エネ基準は守るべき基準ではないからです。
そう、目指すべき推奨基準だったんです。
「これを守ってくれれば、いいなぁー」という、緩ーい基準だった訳!
東京の場合、その断熱性能は熱損失係数(Q値)2.7W/㎡・Kとされ、以下のような断熱仕様が示されていました。
木造住宅/充填断熱工法の場合です。
全てGW10Kで示してみました。
屋根・・・厚さ:230mm
天井・・・厚さ:200mm
外壁・・・厚さ:110mm
外気に接する床・・・厚さ:165mm
その他の床・・・厚さ:110mm
土間床に関しては省略させて戴きます。
ちなみに開口部の熱貫流率は4.65W/㎡・Kとなっています。
これって上図のように、アルミ複層ガラスでクリアできる基準です。
しかもLow-Eガラスではなく、一般ガラスで問題なし!
中空層も8mm未満で良いんです。
ちなみにアルミサッシに単板ガラスを入れた普通のサッシの内側に、和障子を入れた時の熱貫流率は4.76です。
あと少しで、基準をクリアできるんですよね・・・。
これが、断熱等級4(最高等級)だなんて・・・。
ちなみに、この基準にちょっとだけ手を加えたのが現行省エネ基準です。
「これをクリアしているから、高性能住宅!」
とか
「高断熱住宅です。」
なんて、自信たっぷりに言われても呆れるばかりです。
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