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既存建物の解体に立ち会っていると、色々と思う事・考える事があります。
写真は、築22年超の木造住宅の解体風景です。
予め建物内の残置物や建具・畳・木製建具を排出し、屋根材も撤去しておきます。
この段階で、内装材や断熱材等を撤去する場合もあります。
その後、重機を敷地内に入れ一気に解体します。
躯体に使われていた木材をダンプの荷台に積んでいる様子を撮ってみました。
こんな感じに、木材・金属・ガラス等を分別して中間処分場に運ぶまでが解体業者の作業範囲なんです。
荷台の上に高く積み上げられた木材を見ていて、ふと思いました。
リサイクルというけど、木材ってどう処分されるんだろう?
薪にして燃やすのかな?
そもそも薪ってて、そんなに需要があるものなの?
銭湯とか、石焼き芋屋くらいしか、思いつかないんですよね。
最近の建物って針葉樹を使う事が多いんです。
でも薪には、広葉樹の方が適しているんですよね・・・。
調べてみると、中間処理場により、その対応は異なるようですね。
一般的に建物の柱や梁・建具等に使われる木材は、『木屑』として分類されます。
そして次のように再利用されるそうです。
①木屑を細かく破砕・接着して、パーティクルボードや建築用合板として利用します。
②細かく砕いた木材チップを薬品で煮て、木材繊維を取りだしパルプ加工します。
③細かく破砕し、牛糞等を混ぜ発酵させることで農業用の堆肥として利用します。
④木くずを破砕、チップにしてボイラー燃料や暖炉・ペレットストーブの燃料とします。
⑤チップに水と硫酸を加え、分離することでバイオエタノールを抽出します。
意外に色々な方法で様々な利用を行っているんですね。
でもリサイクルには回収(運搬)・分別・破砕・煮沸等、とエネルギーを使います。
その点、リユースは
例えば、使える建具や内装材を再利用すれば良いんです。
それでも、回収(運搬)・分別等にエネルギーが必要となります。
そもそも壊さないで、直して使うのが一番!
でも古い家は、耐震性能や断熱性能に問題が多いんです。
これを直そうとすると、最初から建て直した方が安かったりします。
やはり、リデュースが重要となります。
リデュースとは、できるだけ無駄なごみをつくらないようにすること。
例えば、不必要な梱包をしない事。
住宅を長期に渡って使用するのも、コレに当たります。
その為には、予め耐震性や断熱性を担保した家づくりが必要となります。
時が経てば、ライフスタイルやご家族の構成も変遷します。
それに対応できる可変性も必要です。
永年住み慣れた家が、思い出からゴミに変わるのを目の当たりにしていると、なんだか切なくなるんですよね・・・。
もちろん弊社のつくる家は、いつまでも住み続けられる家・ごみにならない家を目指しています。
こんな思いはしなくても良いんです。
でも建築の世界では、スクラップ&ビルドが当たり前でした。
古い家を壊し、新しい家をつくる。
でも本当は使える部分を残して、新しい価値を再構築する事が重要と考えます。
急激に新築自体が減ってくると思うし・・・。
高性能リフォームの道を進めば、古い建物を壊して薪にする事も減るでしょう。
そうすれば、こんな切ない思いもしなくて良くなるのかなぁー。
昔は、リサイクル・リユース・リデュースを並列で考えていました。
でも、まずはリデュースですよね。
そしてリユース、最後の手段がリサイクルだと思います。
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