blog
先日、築25年目の弊社OB宅にお邪魔してきました。
お風呂の竪辷り出し窓から風が入るとの事。
ちなみに、このお宅では樹脂サッシ+Low-E複層ガラスを採用しています。
竪辷り出し窓とは、イラストのように開く窓です。
吊元が固定されている開き窓とは違い、窓を開けた際に吊元側に5~8cm程度隙間が開く構造になっています。
サッシの内側を確認してみると、戸先側フレームの下側に黒い埃の筋が付着していました。
これって、隙間風が常時発生している証です。
おそらく、パッキンの劣化が原因と思われます。
お風呂って裸でいる場所ですから、わずかの隙間風でも冷たく感じるんですよね・・・。
注射を打つ際に、患部にアルコールを塗るとスースーするでしょ?
アレと同じです。
肌に付着した水蒸気が、風に当たって気化する際に『気化熱』を奪ってしまうんです。
残念ながら、パッキンは必ず劣化します。
擦り切れたり、へたったり・・・。
パッキンが劣化すれば、隙間風が気になります。
何故なら、弊社の建物は高気密が売りだからです。
そこに第3種換気システムを標準装備しています。
第3種換気システムを稼働すれば建物内は負圧になるので、隙間が出来れば、そこから勢いよく風が吹いてくるんです。
他の部屋であれば我慢できますが、お風呂の場合は厳しいと思います。
CBEサーマルコンフォートツールを使って、比較してみましょう。
まずは普通の部屋の場合です。
室温22℃/相対湿度50%の環境で、一般的な冬の室内着(1clo)を来て着席している(1MET)状態としました。
隙間風が無ければ、PMV=-0.31/PPD=7%『中性』を示しています。
赤丸が青いゾーンに入っているでしょ!
これ、快適を示しているんです。
では、この状態で窓からの風を0m/s→0.2m/sに変えてみましょう。
赤丸が青いゾーンから少しだけ、外れてしまいました。
隙間風の影響で、PMV=-0.52/PPD=11%『やや涼しい』になってしまいました。
0.2m/sの風と言えば、結構な風だと思います。
でも普通の部屋であれば、この程度の違いしか感じないんです。
今度は浴室の場合です。
室温28℃/相対湿度60%にしてみました。
ここに裸(0clo)で着席している(1MET)状態としました。
隙間風が無ければ、PMV=-0.32/PPD=7%『中性』を示しています。
赤丸が青いゾーンに入っているでしょ!
隙間風がなければ、快適なんです。
でも0.2m/sの隙間風が吹くと、赤丸が青いゾーンから少しだけ、外れてしまいました。
PMV=-0.79/PPD=18%『やや涼しい』を示しています。
裸になっている分だけ、普通の部屋よりも不満度が大きいでしょ?
お風呂に限って言えば、パッキンの劣化するサッシを使わない方が良いのでは?
改めて、そう思いました。
その点で言えば、嵌め殺し窓は安心です。
パッキンの劣化による気密性の低下はありませんから・・・。
どうしても窓を開けたいという方にはお勧め出来ません。
でも、お風呂に嵌め殺し窓という選択は、経年による隙間風を減らす為には有効だと思います。
早速、メーカーに対応を依頼するつもりです。
パッキンの交換と共に、サッシ調整をお願いするつもりです。
フレームの剛性が低いサッシの場合、フレームが変形して隙間が大きくなる事があるんです。
引き寄せ金具等を調整する事で、隙間が小さくできるかもしれません。
でも既に廃盤となっているサッシなんですよね・・・。
ちなみに、窓にはロール網戸が付いています。
これも、だいぶくたびれていました。
紐を引いても、網戸が上がりません。
分解してみましたが、使われている歯車がみんな樹脂製なんです。
摩耗で、機能不全になっているようです。
これも修理依頼をかけるつもりです。
対応してくれるのかな?
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分
ただいま、土日勤務のパートさん&現場監督見習いを募集しています。
https://www.assetfor.co.jp/recruit/
上記をご確認ください。