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練馬区桜台1丁目に建つ『FPの家 K邸』の、気密施工が始まりました。
今回は窓周りの気密施工について、書いてみたいと思います。
まず、この図をご覧ください。
樹脂アルミサッシの断面に、弊社の標準的な施工方法を書き加えさせて戴きました。
ちなみに弊社では、樹脂アルミサッシを使う事はありません。
以前は使った事がありますが、最近は使っていません。
今後も、おそらく無いと思います。
一般的に、サッシを納める際には躯体とサッシの間に10mm程度の隙間を明けます。
この隙間をとらないと、地震等で躯体が変形した際にサッシに力が加わってしまいます。
枠が変形したり、ガラスが割れる事になるでしょう。
この隙間は、埋めなければなりません。
穴が明いたままでは、空気や熱が出入りしちゃうでしょ?
でも、時々穴の開いたままの現場を見かける事があります。
住み心地悪いんだろうなぁ~。
なんて思います。
でも、こんなのは非常識です。
国交省が配布しているマニュアルにも、ちゃと明記してありますから・・・。
穴を塞ぐのが当たり前!
問題は、何を使って、どう塞ぐかだと思います。
弊社では、図中の赤い部分に現場発泡ウレタンを充填しています。
写真の灰色のニョロニョロが現場発泡ウレタンです。
缶の中の2液が混ざると、空気中の水分と反応して発泡・硬化する接着剤です。
施工は極めて簡単ですが、注意しなければならない点がいくつかあります。
①ノズル先端を奥まで挿し込み、引きながら充填しなければなりません。
残念ながら、奥に向かって発泡する事はありません。
手前に吹いたら、奥はカラッポという訳です。
②被着物が冷たかったり油分が付着していると、接着不良を起こします。
温める・汚れを落とす等が必要です。
③空気中の水分と反応する為、ある程度の厚さを超えると、うまく反応しません。
一遍に充填すると発泡不良を起こすので、数回に分けて充填する必要があります。
こうした点を理解していない施工者も、たまにいるようですね。
当然、本来の性能を期待する事は出来ません。
怖い・怖い・・・。
硬化したら、平らに切削します。
最後に、アルミテープで丁寧に塞いで完了です。
この後に窓枠を取付けたら、窓枠と躯体の間の隙間にも同様の処理を施します。
図中のベージュ色の部分です。
以前は、こんな施工を行っていました。
充填するウレタンは、比較的硬くなるタイプです。
でも、こうしたウレタンは地震の際に躯体から剥離する可能性を否定できません。
アルミテープも同様です。
そこで1年ほど前から、ゴムのように伸び縮みするウレタンを採用するようになりました。
これなら、ある程度の揺れにも対応できる筈。
でも、まだまだ不安です。
そこで、こんな施工に変えました。
サッシのヒレと躯体の間(紫の部分)に、潰したウレタンスポンジを詰める事にしたんです。
こんなスポンジです。
テープ状になっていて、初めは1mm程度の厚さしかありません。
でも、時間の経過と共に5mm程度に膨らみます。
これを挟む事で、サッシ回りからの漏気を防ぐ訳です。
地震で揺れても、面で密着しているため気密性を損なう事は少ないと思われます。
「こんなんで気密性高まるの?」と思う方も多いでしょう。
こんな実験結果があるんです。
①壁に開口を設け、樹脂サッシを取付けた供試体。
②壁に開口を設け、樹脂サッシのヒレにスポンジを挟んだ供試体。
①②の気密性を試験した結果が、次のグラフです。
結構な違いでしょ?
削減率は約82%にも及ぶそうです。
弊社が従来行っていた施工に、この施工をプラスすれば、益々安心でしょ?
これが弊社の標準的なサッシ廻りの気密施工です。
もちろん、気密性の高いサッシを使うのが第一なんですけど・・・。
サッシ以外にも、様々な気密施工を行っています。
ご興味のある方は、構造現場見学会にお越しください。
実際の施工を見る事が可能です。
触ってもらっても構いません。
但し、事前のご予約が必要となります。
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1時間に1組づつのご案内となりますので、早い者勝ちとなります。
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スタッフ一同、お待ちしています。
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住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分
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