練馬区土支田の現場で制振ゴム&無垢フロアーの施工をしています。

6月02日付のアセットフォー日記となります。

今日の練馬・板橋の天気は晴れ。

昨日ほど暑くはありませんでした。

天気予報によれば、夕立に備える必要もあるようです。

いよいよ、梅雨入りなのかな・・・。

今週末『構造現場見学会』を開催する、練馬区土支田3丁目の『FPの家 T邸』では階上音対策が始まりました。

床に敷き詰められた黒いモノが制振ゴム、3mmの合成ゴムと3mmの特殊繊維の複合品です。

ウチでは、この上に無垢フローリングを張っています。

今回は『ホワイトオーク』のユニタイプを採用しました。

無垢のフローリングは季節によって伸び縮みします。

だから予め伸びる分を予想して、隙間を明けて張る必要があります。

ちなみに室内における人工乾燥材の平均的な平衡含水率は、おおよそ12%と言われています。

一方、無垢フローリングの乾燥率は10%前後です。

この差が伸び縮みに繋がる訳。

フローリングの伸び縮みを想定するには、以下の計算が必要です。

(平衡含水率-床材の含水率)×使用樹種の伸縮度係数×床材の巾≒隙間の大きさ

使用樹種の伸縮度係数は、樹種により異なります。

例えばナラの板目であれば、0.00365になります。

タモであれば0.00274、メープルであれば0.00353。

国産杉は、0.0020です。

ちなみに上記の値は、含水率が6~14%の範囲に限るようです。

また板目ではなく柾目の場合には、板目の半分程度の伸縮率となります。

今回の床材の場合、ナラの板目ですから伸縮度係数は0.00365となります。

また板巾は90mm、含水率は10%です。

これを上式に代入すると、こうなります。

(12-10)×0.00365×90≒0.6mm

つまり、床材と床材の間に0.6mmの隙間をつくりながら張れば言い訳です。

でも、イチイチ測っていたら日が暮れてしまします。

そこで現場では、0.6mmのパッキンを用意しています。

これを隙間に挟みながら床材を張り、張り終えたら抜く。

これを繰り返し行う訳です。

写真の緑色の板が、厚さ0.6mmのパッキンです。

何回か使っているうちに潰れて薄くなる事もあるので、注意は必要ですが・・・。

コルクフロアー仕上げの場合には、制振ゴムの上に合板を張り、その上にコルクフロアーを貼ります。

この場合は、あまり気を使わなくても良いんですよね・・・。

 

現場では、電気配線も始まりました。

写真は内壁に取り付けられたコンセントBOXと、電気配線を撮ったものです。

こっちは天井を這う電気配線と、CD管。

なお外壁に電線や管を配置する場合には、厚さ30mmの配線スペースを確保するようにしています。

こんな感じです。

左がCD管、右が幹線です。

外壁を貫通する電線の回りには、発泡ウレタンを充填します。

そして、その上にアルミテープを貼って水蒸気の侵入を防ぎます。

配線スペースを確保しているので、断熱欠損を最小限に抑える事が出来るんですよね。

また線回りのウレタン充填や、アルミテープ処理も気兼ねなく行うことが出来ます。

ある電気部品メーカーは、こんな事を言っています。

「電線・ケーブルの耐用年数は、敷設方法によって大きく左右します。」

「ケーブルが正常な状況で使用されていれば、その耐用年数は屋内敷設で20年~30年。屋外敷設でも15年~20年が一般的。」

ちなみに電線・ケーブルの許容温度は、『耐熱』という表示がない限り60℃なんだそうです。

「これにウレタンを吹きつければ、VVFからの放熱は悪くなります。そして気中配線の場合に比べて許容電流は低下します。」

一般的には、気中配線の場合の50%~60%程度になるそうです。

例えば2×1.6mmを使用する場合、本来の許容電流は18Aですが、これを10Aに抑えて設計しなければなりません。

いつもの通り設計すればVVFは許容温度の60℃を超えてしまい、劣化・発火するかもしれません・・・。

ちなみに四国では、発泡ウレタンが屋内配線のケーブルの熱で燃え、大型倉庫が全焼したケースもあるそうです。

原因は排気ファン用ケーブルサイズの設計ミスであり、裁判では、被告の電気工事会社が全面敗訴しています。

怖いですよね。

勿論弊社では、こうした設計を行っています。

それでも、ウレタンへの埋込みは最低限に抑えるべきだと思います。

配線スペースを設ければ、大抵の配線はウレタンに埋込む必要がなくなります。

埋め込まれていなければ、将来の電線更新も簡単でしょ

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