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6月14日付のアセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋の天気は曇り。
気温も20℃を越えません、昨日に比べると5℃も低いんです。
おかげで、作業は捗りました。
板橋区徳丸1丁目の『FPの家 O邸』では屋根下地をせっせと作っています。
昨日は屋根タルキを取付け、その間に断熱パネルを充填。
ここでタイムアウトでした。
そして今日は、野地合板の取付けを行います。
今回も無事、針葉樹合板をGETする事が出来ました。
ここしばらく、綱渡りが続いているんですよね・・・。
ウクライナ侵攻に対する経済制裁への報復として、ロシア政府は3月10日付で日本に対する禁輸措置を実施しているからです。
国産合板と言えども、表面単板の多くはロシア産なんだそうです。
図の『表板(フェイス)』と『裏板(バック)』がそれに該当します。
これが入手出来なくなったため、メーカーも合板の供給が出来なくなるそうです。
代替品として全層杉合板を製造するそうですが、認定等の手続きが間に合うのかどうか・・・。
例えばケイミューでは、全層が杉材の構造用合板は柔らかく釘の保持力が低いことなどから、下地材として使用することを認めていませんでした。
でもロシア産の単板の輸入が難しくなる中で、全層杉の構造用合板についての問い合わせが急増したそうです。
結果、従来の基準よりも屋根高さと垂木間隔の条件を厳しくすることで、全層杉の構造用合板の下地への使用を認めることにしました。
こんな状態がしばらく続くんでしょうね。
ヒヤヒヤしながら動向を見守るしかないのが、もどかしい限りです。
朝一番、私も野地板揚げを手伝って来ました。
今回は、とにかく時間との闘いですから!
棟部分の屋根タルキと、屋根パネルの様子を撮ってみました。
屋根パネルの突合わせ部分を、良く見てください。
パネルとパネルをくっ付けてますが、上がパックリと空いているでしょ?
弊社では、この部分に発泡ウレタンを吹きつけるようにしています。
パネル先端を斜めにカットして突合わせる方法もありますが、そうするとスキン層をカットしなければなりません。
硬質ウレタンはスキン層で断熱材内部の不活性ガスと空気の置換を防いでいる為、長期的に見ると断熱性能の低下を引き起こす事になります。
スキン層とは、食パンにおける耳に当たる部分です。
密度が高い為、不活性ガスが透過するのを防いでくれます。
耳を落とした白い部分は、耳に比べると透過する量が多いんです。
ウレタンを吹きつける際に注意する事もあります。
写真を、もう一度ご覧ください。
銀色の部分がパネルの上端です。
そして、この上が通気層になります。
発泡ウレタンは、空気中の水蒸気と反応して上に膨らみます。
予め膨らむ量を把握していないと、通気層を通る空気の流れを阻害する事になります。
くれぐれも吹き過ぎに、ご注意ください。
出来れば、ウレタンを2~3回に分けて吹く事をお勧めします。
理由①
ウレタンは空気中の水蒸気と反応します。
一遍に厚く吹いてしまうと、水蒸気不足で不良発泡になる恐れがあります。
理由②
発泡・硬化する際の外側にスキン層が出来ます。
スキン層が多いほど断熱性能の低下は少なくなりますから、数回に分けた方が有利なんです。
理由③
少しづつ吹けば、通気層を塞ぐ事もありません。
塞いだウレタンをカットするのは、断熱材の長期性能上お勧め出来ません。
野地合板、無事張り終わりました。
通気層から上がってくる熱気を排出するための『通気スリット』は、棟全体につくりました。
屋根断熱の場合、棟換気を多く取ることは、とても重要です。
夏季の屋根温度に直結しますから・・・。
上図をご覧ください。
外気温30℃、風速2.5m/S時のそれぞれの小屋裏温度を比較した実験結果となります。
①棟換気・軒裏換気を設けない場合(換気量:0㎥/h)の小屋裏温度は61.4℃。
②一般的な棟換気と軒裏換気を設けた場合(通気量:244㎥/h)の小屋裏温度は55.4℃。
③棟換気と軒裏換気をたくさん設けた場合(通気量:574㎥/h)の小屋裏温度は50.1℃。
②と③の温度差は、実に5.3℃にも及びます。
棟換気を増やせば、それなりに費用は嵩みます。
でも、その分快適で省エネな生活が送れる訳です。
ちなみに弊社では、野地合板を千鳥に張ります。
上図の左側です。
イモに張るより多少手間は掛かりますが、タルキに釘1本分の力が働かないので、より強度を維持する事が出来ます。
実際の写真です。
釘が3本しか、見えないでしょ?
小さな事ですが、大事な事だと思います。
せっかく45mm×150mmのタルキを採用していても、釘穴から破断なんて事になったら意味ありませんから・・・。
これにて、屋根下地完成です。
引き続き、雨仕舞を行いました。
といっても、大した事はしません。
屋根にブルーシートを掛けるだけ。
今回は9.7m×9.7mのサイズを用意しました。
これ、以前は10m×10mとして販売されていたんですよね。
表示法の関係で、誰かが告発でもしたのかな・・・。
ちなみに、横8.19m×縦6.37mのお宅です。
軒の出分を加算しても、このサイズであれば覆う事が出来ます。
シートを掛け、風で剥がれないように留め付けて完了です。
夜から雨になるようですから・・。
間に合って良かった!
玄関上の床組に、断熱パネルを充填しました。
ついでに気密処理も済ませておきます。
これにて、屋根下地完了です。
明日は雨の予報なので、明後日に下葺き材を施工する予定です。
大工さん、お疲れ様でした。
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