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6月17日付のアセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋の天気は曇りのち晴れ。
午後になると、だんだん気温が上がってきました。
天気予報、当たりましたね。
板橋区徳丸1丁目の『FPの家 O邸』では、木材劣化対策を行っています。
木材劣化対策?
あー、防蟻・防腐処理の事でしょ?
いいえ違います。
いわゆる防蟻・防腐処理とは少し違うんです。
えっ、何がどう違うの?
という方も多いと思います。
と云う事で、現場の様子を少しだけご紹介したいと思います。
現場に置かれた薬剤を撮ってみました。
これ『ティンボワPCO』という木材保存処理用途に加工されたホウ酸塩粉末をお湯で溶解させて水溶液です。
今回は、20ℓ容器×5個分(100ℓ)を使いました。
防蟻・防腐として使われている薬剤を挙げてみました。
ティンボワPCOは、ホウ素系に該当します。
非忌避性/遅効性の薬剤ですが、一番のポイントは持続性だと思います。
5年で薬効が切れてしまえば、再処理が必要になります。
新築時と違い、再処理ってメチャクチャ高いんです。
しかも、シロアリ側が薬剤に対する耐性を持ってしまうかもしれません。
その点、ホウ素系なら大丈夫!
揮発しないので、効果はずーっと続きます。
薬剤耐性も出来ません!
これを散布する部位により、濃度を変えて散布します。
上図を見て、びっくりした方も多いと思います。
えっ、防蟻処理って土台から1.0m上までじゃないの?
なんで、てっぺんまで行うの?
たしかに上図では、2階床梁まで24%BAE以上、2階床梁よりも上については20%BAE以上と書いてあります。
そう、てっぺんまで行う場合もあるからです。
こんな調査結果があります。
解体現場における、シロアリや腐朽菌被害と発生高さをまとめたデーターとなります。
オレンジ色が、法律で決められている防蟻処理を行う高さになります。
これを見ると、かなり高いところまで被害が出ている事がわかります。
これを見る限り、出来ればてっぺん迄、最低でも2階床梁迄は防蟻処理を行うべきだと思いませんか?
ちなみに弊社では、土台から1.0mまでの防蟻処理を標準処理と呼びます。
そして2階床梁までを1階全部処理、てっぺんまでを全構造材処理と呼びます。
でも標準処理を行うことはありません。
最低でも1階全部処理、可能であれば全構造材処理をお勧めしているんです。
今回も全構造材処理を行います。
植木が多く、建物近くにまで枝を延ばしているからです。
緑が多いのは良いことですが、良い事ばかりでもないんです・・・。
土台にホウ酸水溶液を噴霧したところを撮ってみました。
ビショビショでしょ。
あまり良く見えませんが、柱もビショビショになっています。
筋交や間柱にも噴霧します。
2階床梁だって、この通り・・・。
もちろん合板にも噴霧します。
小屋梁・母屋・タルキ&屋根パネルにも、たっぷり噴霧します。
躯体に噴霧を行っていると、FPパネルを積んだトラックが到着しました。
早速、揚げ屋さんに搬入してもらいます。
その為に2名を待機させていましたから・・・。
全てのパネルを入れてしまうと、それこそ足の踏み場もない感じでしょ?
でも、これからパネルに噴霧しなければなりません。
ひっくり返しながら、6面全てに噴霧していきます。
噴霧が終わったパネルです。
見事にびしょ濡れでしょ?
最後にブルーシートを使って、雨養生を行いました。
ホウ酸って雨に濡れたら、一巻の終わりなんです。
だから雨養生は必須となります。
現場には、ホウ酸水溶液が置かれていました。
万が一、雨に濡れてしまったら、これを増し吹きします。
その為のポンプも、ちゃんと用意してあります。
中々使う機会はありませんが・・・。
玄関は行ってすぐの柱に、こんなシールが貼られていました。
ホウ酸チェッカーを吹きかけると、こんな色になりますよ!という案内です。
乾いてホウ酸の結晶が浮き出た土台にホウ酸チェッカーを吹きかけると、確かに赤く発色しました。
これが黄色いままだと、濃度不足で防蟻効果が期待出来ません。
一般的な防蟻・防腐処理は5年保証です。
でも弊社の木材劣化対策は15年保証としています。
そして保証部位は、1階構造材全部もしくは全構造材となります。
またオプション対応ですが、アメリカカンザイシロアリの7年保証も可です。
ホウ酸は無味無臭の鉱物ですから、たっぷり噴霧しても臭いません。
普通の防蟻・防腐処理のように、頭が痛くなる事もないんです。
これが両者の違いです。
時間がある方は、今朝の拙ブログも読んでみてください。
弊社が行う、別の木材劣化対策について書かせて戴きました。
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分
ただいま、土日勤務のパートさん&現場監督見習いを募集しています。
https://www.assetfor.co.jp/recruit/
上記をご確認ください。