気密性の低い高断熱住宅なんて、ク〇ープを入れないコーヒーみたいなものですから・・・

7月2日付のアセットフォー日記となります。

今日の練馬・板橋の天気も晴れ。

相変わらず暑いですね。

でも昨日よりは、涼しいかも・・・。

板橋区徳丸1丁目の『FPの家 T邸』では、引き続き気密施工が進められています。

地味な作業なんですよね。

傍から見ていると、中々進まない気がします。

でも、着々と進んでいるんです。

 

そもそも気密性とは、『あってはならない隙間』の少なさを指します。

隙間が少なければ気密性が高くなり、多ければ低くなります。

反対に、あってもいい隙間とは解放時の窓や自然給気口、エアコンのドレンホース穴等を指します。

これらが無ければ、困るでしょ

でも、これ以外の隙間は無い方が良いんです。

 

たまには気密の話を書いてみましょう。

気密性を高める事で得られるメリットを挙げてみました。

①漏気による熱負担を軽減できる。

 隙間から熱の出入りがあれば、建物内外の温度差は無くなってしまいます。冷

 これを補おうとすれば、冷暖房費用が増える一方でしょ

②断熱材の断熱効果を補充できる。

 断熱材って、その中に含まれる動かない空気がカギなんです。

 動いてしまえば、断熱効果は期待できません。

③繊維系断熱材では防湿も兼ねる。

 断熱材の内外には当然、温度差があります。

 ここに水蒸気があれば、結露するでしょ

④計画換気の前提条件のひとつ。

 気密性が確保されなければ、計画換気は成り立ちません。

以上4点は、意外と知られていませんが、とっても重要なことなんです。

今回は③について、もう少し書いてみたいと思います。

ここに1.0m×1.0mの石膏ボードがあります。

その内外空気に水蒸気量の差があった時、ひと冬に透過する水蒸気量は1/3リットルなんだそうです。

でも、ここに2.0cm×2.0cmの穴をひとつ開けると劇的に変わります。

同じひと冬で透過する水蒸気量は、実に30リットル

こんなに水蒸気が出入りすれば、とんでもない事になりそうでしょ

気密性能を表す値に『C値』があります。

建物の総隙間面積を床面積で割った値です。

例えば延床面積が100㎡の建物のC値が2.0㎠/㎡だったとします。

総隙間面積(㎠)を延床面積(㎡)で割った値が2.0㎠/㎡ですから、総隙間面積は200㎠になります。

こんな四角い形状の建物で、検証してみようと思います。

一辺が10.0mの正方形であれば、床面積は100㎡になります。

天井高さは、一般的な2.4mとします。

床および天井の面積はそれぞれ100㎡になります。

そして、壁の面積は10.0m×2.4m×4面で96.0㎡になります。

100+100+96=296㎡

これが、この建物の外皮面積です。

ここに合わせて200㎠の隙間がある建物が、C値2.0㎠/㎡の建物ということになります。

また200㎠の総隙間面積を296㎡の外皮面積で割れば、外皮面積当たりの総隙間面積になります。

これを仮にCA値とします。

この時のCA値は、0.67㎠/㎡です。

そして先程の石膏ボードのCA値は4.00㎠/㎡になります。

つまり、5.97倍も隙間が大きい訳です。

1.0㎡の穴無し石膏ボードの透湿量は1/3リットルでした。

そして穴明き石膏ボードの透湿量は30リットルです。

これを296倍すれば、先程のモデルと同じ面積になります。

隙間が無ければ、透湿量は1/3リットル×296で98.66リットル。

穴明き状態であれば、透湿量は8880リットルにもなります。

でもCA値は5.97倍も大きいので、これを加味すると1487リットルになります。

ひと冬で2.0リットルのペットボトル743本分もの水蒸気が断熱材の中を透過したら・・・。

そこに温度差があったとしたら・・・。

内部結露の心配はないでしょうか

室内空気が20℃/50%だとします。

この空気の露点温度は9.2℃です。

もしも外気温度が9℃以下であれば、間違いなく結露している筈です。

結露させたくなければ、透湿量を少なくし通気層からの排湿量を増やすしかありません。

その為には隙間を小さくするしかないんです。

その為には、完璧な気密施工を心掛けなければならないんです。

どんなに完璧を期しても、隙間は出来てしまいます。

でも多少の隙間なら、通気層からの排湿で内部結露を防ぐ事は可能です。

断熱・気密と結露の関係を挙げてみました。

読んでみてください。

目指すのは、モチロン高気密・高断熱だと思います。

という事で、実際の気密施工を見て貰いましょう。

写真は、2階床梁同志の仕口部分および床合板&FPウレタン断熱パネルとの接合部への気密処理の様子です。

梁同志の継手部分は、こんな感じ。

FPウレタン断熱パネルは空気や水蒸気を通しにくい素材の為、接合部にアルミテープを貼れば気密処理になります。

小屋梁同志の仕口も、同様の処理となります。

今回は屋根垂木間に屋根パネルを充填するため、断熱パネルの内側が気密ラインになります。

その為、タルキ下端とパネル下端を揃えてここにアルミテープを貼って隙間を無くさなければなりません。

シワなく貼るのって結構難しいんです。

でも弊社の大工さんは手慣れています。

ずーっと、同じ施工を繰り返していますから・・・。

1階床合板とホールダウン金物の取合いの気密処理の様子を挙げてみました。

きれいに納めているでしょ

とにかく地味だけど、かなり重要な作業なんですよね。

だから手を抜くことは出来ません。

完璧な気密施工の出来ていない断熱施工は、ク〇ープを入れないコーヒーみたいなものですから・・・。

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