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弊社は『FPの家』しか建てません。
FPの家の断熱材と言えば『FPウレタン断熱パネル(以下、FPパネル)』ですよね?
でも弊社のつくるFPの家の断熱材は、少しだけ違うんです。
一般的に使われているFPパネルと弊社が使うFPパネルのイラストを挙げてみました。
まずは前者です。
そして後者、これを『プラチナFPパネル(以下、PTパネル)』と言います。
緑色のクラフト紙が特徴です。
昨日の現場見学会でも、来場者に質問を受けました。
「どうしてPTパネルしか使わないんですか?」
説明すると、話が長くなるので簡単にしかお話出来ませんでしたが・・・。
という事で、今回はもう少し詳しく説明してみようと思います。
ご存知のようにFPパネルに使われているのは『硬質ウレタンフォーム』、『発泡プラスチック系(以下、発プラ系)断熱材』のひとつです。
グラスウール等の繊維系断熱材は、絡まった繊維の間にある『動かない空気』の性質を利用して保温効果を高めています。
同じように発プラ系気泡の中に閉じ込めた『動かない空気』の断熱性能を利用しているんです。
繊維系断熱材の繊維に当たるのが気泡膜、気泡を閉じ込める役目をします。
非常に気密性に優れ、水や水蒸気を通しにくい性質を持っています。
気泡膜は伝導により熱を伝えます。
そして、気泡内部では対流により熱移動が起こります。
また気泡膜から気泡膜には、輻射による熱移動も行われます。
硬質ウレタンフォームの拡大写真を示しました。
蜂の巣状の膜はウレタン樹脂、その中には不活性ガスで満たされています。
ウレタン樹脂が熱伝導、不活性ガスが熱対流により熱移動を起こします。
ちなみにウレタン樹脂の熱伝導率は0.3W/m・K
Co2の熱伝導率は0.014W/m・K
どちらも、繊維系断熱材よりも低いんです。
これが発プラ系断熱材の断熱性能が高い理由となります。
蜂の巣状の膜は、他の樹脂を利用してもさほど変わりません。
でも不活性ガスの違いは大きいんです。
例を挙げて、比較してみましょう!
①HFOガスは0.010W/m・K
②フロンガスは0.012W/m・K
③Co2ガスは0.014W/m・K
となっています。
ちなみに空気の断熱性能は、0.026W/m・Kです。
結構違うでしょ?
つまりガスにより、断熱材の性能は大きく変わる訳です。
フロンガスは現在使われていません。
①のガスがPTパネルに使われているガス、③のガスがFPパネルに使われているガスとなります。
ガスの違いが、FPパネルとPTパネルの断熱性能の差になる訳です。
上イラストではPTパネルの断熱性能は0.020W/mKとなっています。
でも新配合品の断熱性能は0.019W/mK!
益々高性能になっている訳です。
3つの断熱材を同じ性能になる厚さで比較してみました。
105mmのPTパネルに相当するFPパネルの厚さは132mm!
この違い、大きいと思うんですよね。
そうそう、HFOガスについても説明しておきましょう。
ハイドロフルオロオレフィン(HFO)とは、炭素(C)・水素(H)・フッ素(F)を含み分子内に炭素一炭素の二重結合を有するフッ素系化合物です。
大気寿命が非常に短いためゼロODPと低GWPを両立する環境に極めて優しい物質と言われています。
オゾン層破壊係数(ODP)・・・大気中に放出された単位重量の物質がオゾン層に与える破壊効果をCFC-11(トリクロロフルオロメタン、CCl3F)を1.0とした場合の相対値として表す係数です。
地球温暖化係数(GWP)・・・温室効果ガスにどれだけの温暖化能力があるかを示す指標です。二酸化炭素を1とした場合の相対値として、他の気体の影響力の大きさを知ることができます。
ずいぶん前に、環境に配慮してフロンガスの使用が禁止されました。
それ以降CO2ガスを使っていたFPパネルでしたが、従来のフロンガス品と比べると断熱性能が著しく劣っていたんです。
でも環境に配慮しない訳にはいきません・・・。
でもPTパネルなら、環境に配慮しつつ従来のフロンガス品よりも高性能!
経年劣化による断熱性能の低下も、PTパネルの方が少ないと言われています。
これを使わない手は無いでしょ?
という事で、弊社はPTパネルしか使わないんです。
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