繊維系断熱材における『4つの層』の話、これって凄く重要なんです。

以前にも拙ブログで取り上げさせて戴きました。

繊維系断熱材における『4つの層』の話、これって凄く重要なんです。

今回は、通気層について書いてみようと思います。

上図で肝になるのが『水蒸気の侵入』です。

図中では、←(破線)で書かれています。

ちなみに、この図では冬季における水蒸気の侵入を示しているんです。

夏季であれば、水蒸気の向きは→になります。

室内の方が室外よりも湿度が低くなりますから・・・。

でも今回は、冬季の場合を考えてみようと思います。

冬季であれば、室内の方が室外よりも湿度が高いでしょ

水蒸気は湿度が高い方から低い方に移動するんです。

ご存知でしたか

繊維系断熱材の場合、断熱材に水蒸気を含ませるのは厳禁なんです。

断熱性能が低下するし、水蒸気が結露して水になればカビの温床に成りかねません。

そのために断熱材の室内側に、防湿層を設けます。

それでも防湿層を潜り抜けて水蒸気が侵入する場合もあるんですよね。

その時に良い仕事をするのが、通気層なんです。

通気層と断熱材の間には、防水層があります。

でも最近は透湿防水シートを使うのが一般的なので、水蒸気を透過することが出来ます。

透湿防水シートの内外で湿度に差があれば、高い方から低い方に移動することになります。

でもシートの内側に透湿抵抗の高い合板等を張っていると、せっかくの透湿シートもたいして役に立たないんです。

それでも、通気層を下から上に風が吹いていれば効果は高くなります。

通気層内を流れる上昇気流が、通気層内を負圧にしてくれるからです。

通気層内の上昇気流が早ければ早い程、水蒸気の排出効果は高くなるそうですよ。

また外装材を透過した雨水の排出&乾燥も、同様なんだそうです。

通気層内の上昇気流速度を早くするには、透湿防水シートを遮熱性の高いものにすると良いそうです。

反射した日射熱が外装材の裏側を温めるので、上昇気流速度が速くなるようです。

また通気胴縁の厚さを厚くするのも効果的です。

通気層が大きくなるので、抵抗が小さくなるそうです。

ちなみに弊社の通気胴縁の厚さは30mmもあります。

だから上昇気流速度は相当なものだと思うんですよね。

断熱材と透湿防水シートの間に耐力面材やラス板を取付けるのも効果アリです。

繊維系断熱材ってモコモコしているので、耐力面材やラス板が無いと通気層側に出っ張っちゃうんです。

そうなると、通気層は狭くなってしまいます。

でも透湿抵抗の小さい面材にしないと、ダメなんですよね・・・。

壁内結露を防ぐのって、色々気にしないとダメなんです。

難しいでしょ

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