板橋区常盤台3丁目のFPの家 М邸で気密試験を行いました。

05月13日付のアセットフォー日記となります。

今日の練馬・板橋の天気は雨

気温も20℃を超えません

少し肌寒いくらいです・・・。

本日、板橋区常盤台3丁目の『FPの家 М邸』で気密試験を行いました。

気密試験とは建物の隙間の大きさを測定する試験です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

送風機・流量測定器・内外の圧力測定器・内外の温度計などで構成された試験機を使います。

その試験方法には加圧法と減圧法の2種類ありますが、弊社では減圧法を採用することが多く、加圧法を採用する事はほぼありません。

試験の方法は至って簡単

気密測定用の送風機で建物内の空気を外に排気し、室内の気圧を測定すればいいんです。

低気密な住宅であれば、隙間が大きく多いので、排気しても隙間からすぐに外気が流入します。

よって室内の気圧に大きな変化は起こりません。

でも気密性の高い住宅の場合は小さな隙間が少ししか空いていないので、排気すると室内側の気圧が低くなります。

この関係を利用して排出した空気の量と内外気圧差を測ることで、隙間の面積を計算することが出来ます。

測定は、毎度お馴染みのコーナー札幌㈱のK氏にお願いしました。

私も気密測定技能者の端くれです。

自分で測定しても良いんですが、あえて第3者に測定してもらうようにしています。

その方が公正でしょ

K氏が試験機のセッティングをしているうちに、私はその他の準備を進めました。

排気口

 

 

 

 

 

 

 

自然給気口

 

 

 

 

 

 

 

換気システムの自然給気口を塞いだり、排気グリルにテープで目張りをします。

設備機器の排水口には目張りしません。

水を流してトラップに水を溜めるだけです。

レンジフードの排気シャッター&給気シャッターを閉じます。

これが意外と空気漏れするんですよね・・・。

試験を開始すると、風の流れを感じます。

エアコンのドレンホースの穴も塞ぎません。

TV配線や電話線用のCD管の穴も同様です。

あとは全ての窓&玄関ドアを閉めれば、準備完了です。

 

 

 

 

 

 

 

 

K氏の方も、既に準備を終えているようです。

今回は、キッチンの小窓に試験機を据え付けたようです。

試験に備えて、送風機を回してみました。

準備にぬかりがあれば、この時にわかるんです。

特に異常はありません。

妥当と思われる数値が出ていました。

その後、しばらくしてМ様ご一家が到着。

ざっと気密試験の説明を行い、いよいよ試験開始です。

まずは1回目の測定を開始します。

ちなみに

建物の実質延床面積S=136.38㎡

建物外皮内容積Vt=335.63㎥

となっています。

第3種換気システムを採用した木造3階建ての建物です。

総隙間面積αA=28㎠

隙間特性値n=1.46

50Pa時の通気量Q=125㎥/h

総隙間面積αAを実質延床面積Sで割ればC値になります。

今回であれば、28㎠÷136.38㎡=0.20㎠/㎡。

少数点以下第2位を四捨五入して小数点以下第1位で示すので

C値=0.2㎠/㎡となる訳です。

 

続いて2回目の測定結果です。

総隙間面積αA=28㎠

隙間特性値n=1.45

50Pa時の通気量Q=126㎥/h

C値=0.2㎠/㎡

 

続いて3回目の測定結果です。

総隙間面積αA=27㎠

隙間特性値n=1.44

50Pa時の通気量Q=123㎥/h

C値=0.2㎠/㎡

これにて気密試験完了です。

3回の試験で計測された値の平均値が、今回の試験結果になります。

従ってC値=0.2㎠/㎡になる訳です。

大きな引違い窓やテラスドアがある為、少しだけ心配していました。

でも、良い値が出たので安心しました。

せっかくなので、50Pa時の漏気回数(ACH)も算出してみましょう。

この値、風速30m時に室内に入ってくる外気による換気回数に相当するそうです。

もちろん数値が低いほど、強風時でも影響が少なくなります。

ACH=50Pa時の通気量Q÷建物外皮内容積Vtとなります。

3回の測定値の平均通気量は124.6㎥/hですから

これを335.63㎥で割った値、0.37回/hが50Pa時の漏気回数(ACH)となります。

ちなみに高性能住宅の先進国であるスウェーデン建築基準では3.0回/h、カナダ住宅基準では1.5回/hになっているそうです。

どちらの基準もクリアできたようですね。

中々でしょ

ホッとしました・・・。

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