blog
中野区上鷺宮2丁目で工事中の『FPの家 O邸』の話です。
昨日、木材劣化対策工事を行いました。
木材劣化対策工事?という方も多いと思います。
いわゆる防腐・防蟻処理だと思ってください。
でも、やっている内容は少し違います。
より総合的にシロアリや木材腐朽菌、キクイムシ等の発生を防ぎ木材劣化を防ぐための工事なんです。
例えば、一般的な防腐・防蟻処理では合成殺虫剤を噴霧します。
でも弊社では、こんなものを使います。
ティンボワPCO、材保存処理用に加工されたホウ酸塩粉末です。
これをお湯に溶かし、高濃度水溶液として木部に噴霧!
高濃度というところがミソなんです。
最近は、ホウ酸水溶液を噴霧する業者も増えました。
でも大抵の場合、その濃度は10%程度・・・。
でも10%程度だと、2日に分けて噴霧する必要があるんです。
1日目に木部に噴霧。
そして2日目にも木部に噴霧。
という具合です。
こうしなければ、シロアリには効果がありません。
また1日に2周りするのもNGなんです。
濃度が薄いと、木材腐朽菌には効くけどシロアリには効かないんです。
弊社では高濃度になるように、お湯に溶かして噴霧します。
お湯だと、たくさん溶けるんです。
昔、理科の実験でやったと思います・・・。
十分な濃度のホウ酸水溶液をたっぷりかける!
そうすれば、シロアリや木材腐朽菌等から建物を守ってくれます。
しかも弊社では、一般社団法人日本ホウ酸処理協会(JBTA)認定のホウ酸施工士に施工してもらっているんです。
合成殺虫剤の効果は3年から5年といわれていますが、これは含まれる有効成分が揮発するからです。
でもホウ酸塩は天然鉱石の為、揮発しません。
しかも人間に対する危険性が極めて低いんです。
この点も、合成殺虫剤と大きく異なる点です。
臭いもありません・・・。
また基礎を貫通する配管等の周りには、写真のように白いモノを充填しています。
ボレイトフィラーといいます。
ホウ酸を主成分とし、扱いやすいように粘土タイプにした防蟻性能を持つ害虫侵入防止材です。
一般的なシロアリは、地中に生息しています。
だから建物への侵入経路は、地面の中が多いんです。
特に、配管の周りや基礎の打ち継ぎ部分は要注意!
そこで弊社では、そうした隙間にボレイトフィラーを充填します。
これで、シロアリも侵入できません。
今回も、1階全部処理を行いました。
一般的な防腐防蟻処理は、基礎天端から1.0mまでの木部に行います。
でも弊社では、2階床合板裏より下の構造材全てに処理を行うようにしています。
このお宅は平屋なので、全構造処理みたいなものなんですけど・・・。
朝一番、配管周りにボレイトフィラーを充填。
べた基礎一体打ち工法を採用しているため、基礎打継ぎ部はありません。
引き続き、土台・大引き・柱・梁に噴霧。
このタイミングで、FPパネルを積んだトラックが到着しました。
今回納品されたのは、1階壁パネルと1階床パネルです。
これを2名の担ぎ屋と大工&私で建物内に運び込みます。
運んでいる最中も、ホウ酸施工士は作業を続けていました。
写真は、土台の上に張るネダノン合板に高濃度ホウ酸水溶液を噴霧している様子です。
1枚づつ丁寧に、表→裏→小口×4面と噴霧していきます。
そして、隣の山に移動します。
この作業を繰り返しているうちに、FPパネルの搬入が終了しました。
搬入を終えたFPパネルです。
これも、ネダノン合板と同じように高濃度ホウ酸水溶液を噴霧します。
時間もかかるし、とにかく疲れるんですよね・・・。
また1階部分の筋交いや、間柱にも同様の処理を行います。
浴室部分の天井野縁も同様です。
ホウ酸施工士×2名で1日掛かりの作業が終了しました。
そして最後に、雨養生を行います。
ホウ酸水溶液って、鉱物の粉末を溶かした水です。
雨に当たると流れちゃうんです。
だから雨養生が必要となります。
雨に弱いのが、ホウ酸の弱点なんです。
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分
ただいま、現場監督見習いを募集しています。
https://www.assetfor.co.jp/recruit/
上記をご確認ください。