構造用耐力面材 タイガーEXハイパーの施工に関する注意事項

昨日の失敗談について、詳しく解説したいと思います。

そう、耐力面材『タイガーEXハイパー』の施工方法についてです。

今回は、特に釘の留め付けに関する事を書いてみようと思います。

メーカーの発行する施工要領には以下のような注意事項が掲載されています。

構造用耐力面材 タイガーEXハイパーの施工に関する注意事項

タイガーEXハイパーは木造軸組耐力壁の国土交通大臣認定を取得したせっこう系耐力面材です。

構造用耐力面材は筋かいと同様に、建物の水平耐力を請け負う構造耐力上主要な部分に該当します。

そのため正しい方法で施工を行わなければ本来の耐力性能を得る事が出来ませんので、本書に従い正しい方法で施工して頂きますようお願い致します。

ただ張れば良い訳ではありません。

あくまでも正しい方法で施工を行わなければ本来の耐力性能を得ることが出来ないんです。

では、正しい施工方法とは・・・。

まず、標準仕様および入隅仕様の施工イラストを挙げておきます。

それぞれの施工に対して2.7倍・2.5倍の壁倍率が設定されており

弊社ではこれに合わせて許容応力度計算による構造安全性が確認されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて、問題の箇所です。

6.くぎ打ちに関する注意事項

①くぎ留め間隔が外周部で75mm(マーキングからのくぎのずれの許容差:±8mm)以下、中通り150mm(マ
ーキングからのくぎのずれの許容差:±15mm)以下になっていない場合やくぎがめり込んだ場合、外周部75mm
以下、中通り150mm以下になるようにくぎを増し打ちしてください(図2-1、図2-2参照)。

②くぎ打ちによる面材の割れが確認された場合、該当するタイガーEXハイパーを全面取替えとします。

③木材の節およびくぎが斜めに打ち込まれ下地から外れている場合、その近くにくぎを増し打ちしてください。(図3参照)

④くぎ頭が面材と面一になるよう、自動くぎ打ち機のエアー圧を調整し試打後にくぎ打ちしてください。また、樹種毎に調整をお願いいたします。

⑤自動くぎ打ち機で打ち込み不足が生じた場合、ハンマー等でくぎ頭が面材と面一になるよう留め付けてください。

⑥自動くぎ打ち機で施工する際、間柱、継手間柱などからくぎが外れた場合にくぎが貫通し施工面の裏側に飛び抜ける恐れがありますので、くぎ打ち施工中は施工面の裏側に絶対入らないようにしてください。

今回の場合、①が問題となりました。

そもそも釘の留付位置に関しては、ボードにマーキングラインが印刷されています。

これを目安に所定の釘を留付ければ良いんです。

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じです。

でも今回の場合、胴差から桁までの距離の関係でボードの上部をカットしていました。

その為、マーキングラインが無かったんです。

無い以上、キチンと測って留め付ければ良かったんです。

でも、それを怠ってしまいました。

所々で75mmが85mmになり、その分、隣の釘が65mmになっていた訳です。

でも施工要領を見ると、『マーキングからのくぎのずれの許容差:±8mm』とあります。

ここを検査員に指摘された訳です。

反省・・・。

今後は、施工要領通りの施工を徹底したいと思います。

もうひとつ、注意すべき点があります。

 

 

 

 

 

 

④くぎ頭が面材と面一になるよう、自動くぎ打ち機のエアー圧を調整し試打後にくぎ打ちしてください。また、樹種毎に調整をお願いいたします。

⑤自動くぎ打ち機で打ち込み不足が生じた場合、ハンマー等でくぎ頭が面材と面一になるよう留め付けてください。

釘の打ち込み過ぎです。

これも、ついつい、やっちゃうんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

施工要領には、増し打ちくぎについても記載されています。

これも、さらに徹底する必要があるようです。

せっかくの耐力面材も、正しい施工が行われなければ意味がありません。

現場を預かる身として、気を引き締めたいと思いました。

検査員の方、ご指導ありがとうございました。

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