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今日は第1火曜につき、アセットフォーはお休みです。
先日、ご入居後の定期巡回サービスでOB宅にお邪魔してきました。
もちろん新しい家の快適さや省エネさをを喜んでくださいました。
でも、しばらくお話を聞いていると、こんな質問が出たんです。
「大雨の日にサッシから水が溢れているんだけど、大丈夫なの?」
えっ!
サッシから水が溢れている!?
それって大問題ですよね。
さっそく、詳しく話を聞いてみました。
問題と思われるサッシは、引違い窓でした。
大雨が降ると、サッシのレール部分に一時的に水が溜まるとの事。
まさにイラストのような状況です。
こんなに大量の雨水は溜まっていないようでしたが・・・。
幸いレールを乗り越えて、室内側に雨水が溢れる事はなかったようです。
良かった・・・。
さぞや心配だったと思います。
でも、これなら問題はありません。
そう、お伝えしました。
サッシにはJIS基準において、以下の性能が定められています。
①耐風圧性~強風など内外からの圧力に対してどの程度耐えられるか
②水密性~屋内への雨水侵入をどの程度防げるか
③気密性~サッシの隙間からどの程度の空気の出入りがあるか
④断熱性~サッシからの熱移動をどのくらい抑えることができるか
⑤遮音性~屋内外への音の出入りをどの程度遮ることができるか
これらをそれぞれの等級で示す訳ですが、今回の心配事は、②が関係していると思われます。
そこで今回は、この点について、もう少し詳しく書いてみようと思います。
JIS A4706-2000(サッシ)では、サッシの水密性について表2の等級を定めています。
そしてJIS A 1517-1996 (建具の水密性試験方法)に従い毎分4L/㎡(時間あたり降雨量240㎜に相当)の水量をサッシ全面に均等に噴霧しながら、サッシ内外に圧力差(表2に示す等級毎の値を中央値とした脈動圧)を与え、10分間継続し下記の状況が発生しないことと定められています。
●枠外への流れ出し
●枠外へのしぶき
●枠外への吹出し
●枠外へのあふれ出し
ちなみに必要等級の目安として、こんな表も挙げられていました。
この建物は市街地に建つ住宅ですから、市街地住宅に該当します。
よって必要等級はW-1~W-3になります。
W-1であれば、風速9~15m/Sの風でも大丈夫!
W-2であれば、風速11~19m/Sの風でも大丈夫!
W-3であれば、風速14~24m/Sの風でも大丈夫!
枠外への流れ出しや枠外へのしぶき、枠外への吹出しや枠外へのあふれ出しの心配はいらない訳です。
でも等級により、随分と違いますよね。
ちなみに、このサッシの水密性能は『W-4等級』となっていました。
つまり風速16~29m/Sの風でも大丈夫!という訳。
でも問題は、どんな状態ならOK!なのかという事だと思います。
この基準では、サッシ枠を超えて屋内に雨水が入るかどうかを問題視していました。
だから一時的にレール内に水が溜まっていても、室内側に溢れなければ問題とはなりません。
よって、今回のケースも御咎めナシになる訳です。
これ、ちゃんと説明しておかないと、心配させることになります。
反省・・・。
また、レール内に複数存在している『水抜き穴』の清掃をマメにしておかないと、イザという時に排水詰りを起こすかもしれません。
この点も、キチンと説明すべきかと思います。
引違いサッシって、構造上、雨水が侵入しやすいんです。
でも入った雨水が、すぐに抜ける構造になっています。
但し風が強く吹き付ける場合には、雨水が逆流する事も有り得ます。
その危険度を示しているのが水密性という訳です。
posted by Hoppy Red
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