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新しい現場のSWS試験を行いました。
練馬区氷川台4丁目に建つ『FPの家 H邸』の話です。
SWS試験は、もっとも一般的な地盤調査方法であり、戸建住宅においてもっとも普及している地盤試験と言えるでしょう。
2020年10月26日付でJISが改正され、試験名称がスウェーデン式サウンディング試験からスクリューウエイト貫入試験に変更となりました。
敷地内に設置された黄色い試験機、この機械が地盤の状態を調査してくれます。
以前は大の大人が2人掛かりで汗だくになって調査をしていました。
かなりの肉体労働だったんです。
でも最近は、この機械が勝手に調査をしてくれます。
人間は、機械の移動とロッドやスクリューポイントの脱着そして、操作ボタンを押すくらい。
だからオペレーターは一人で十分。
しかも最近は、専用クローラまで用意されるようになりました。
それが『GクローラVI』です。
試験機の載せ降ろし及び状態移行(試験⇔格納)が簡単です。
またGクローラVIの上に試験機を載せた状態でも調査可能。
コンパクトサイズのためワンボックスカー(普通車)に積載も可能だっていうんだから便利ですよね。
キャタピラが付いているのでエンジンを掛ければ、どこにでも試験機&発電機を運ぶことが出来ます。
オペレーターは方向を決めるだけ。
低重心のため機動性もバッチリ!です。
測点に着いたら、脚を伸ばして固定します。
ちなみに試験機に覗き穴があって、それを覗くと測点を見る事が出来ます。
だから、位置決めも簡単なんです。
後は先端にスクリューポイントを取り付けたロッドを試験機に通して、操作ボタンを押すだけ。
随時ロッドが回りながら、沈んでいきます。
ロッド継ぎ足しの指示が来たら、ロッドを足していけばいいんです。
傍らで見ていると、簡単そうなんですよね・・・。
1点目の試験が終わりました。
以前は、地面に刺さったロッドを抜くのがひと仕事だったんです。
でも最近は、機械が抜いてくれます。
凄い進歩だと思います。
調査結果を見ると、表土から8.2m位迄まで良い感じになっているようです。
元々は畑だったんでしょうね。
礫層もなく順調に深度を得ています。
その後、一定回数を回して試験終了。
2点目も、ほぼ同じ結果でした。
付近の試験データーとも大差ないし、問題なさそうですね。
担当者に任せて現場を離れました。
ちなみに隣の現場で基礎を打設していたので、職人さんに話を聞いてみました。
ガラも少なく、良い地盤だったようです。
もちろん地盤改良もしていないとの事。
良い報告が聞けそうです。
良かった・・・。
自動試験機といい、Gクローラーといい、試験に携わる人の労力を軽減してくれる良い対策だと思います。
建築業界も、見習わないといけませんね。
そうでなければ、優秀な人材がどんどん減ってしまう気がします。
人間誰も、辛い仕事は嫌ですから・・・。
歳取ると、そもそも体力もなくなりますし・・・。
この土地は分譲地の為、敷地内には写真のような枡が2つ設置されています。
なんだと思いますか?
正解は雨水浸透枡です。
雨水浸透枡とは、雨樋等から流入してくる雨水を受けるバケツのような桝(ます)の事。
側面及び底面にある浸透孔から雨水を地中に浸透させる構造になっています。
この枡を使えば、下水施設に流れ込む大量の雨水を抑えることが出来るでしょ?
その分、下水施設の負荷を減らす事が出来る筈。
ただし地盤の排水能力にも限界があるので、この枡で処理出来ない雨水は、桝同士を
管で繋ぎ、最終的に道路の側溝などへ放流する仕組みになっています。
中を覗くとこんな感じです。
見えないですよね・・・。
桝の外側と下部に単粒度砕石を敷き、透水シートで包み、川砂をフィルター層として使用します。
雨水は砕石や川砂で濾されて、敷地に吸い込まれる仕組みです。
でも雨の時って、敷地自体も水浸しでしょ?
全然吸い込まないんです。
結局下水に流れてしまします。
だから、個人的にはあまり下水の抑制効果は無いと思っています。
しかも、枡の周りが大きく陥没する事があるんですよね・・・。
枡の回りの土を雨水が持っていってしまうからです。
まめに枡内のゴミを撤去しないと、目詰り起こしちゃうし・・・。
それなりの費用を掛けている割に、得られるメリットが少ない気がします。
付けない方がいいんじゃない?
でも開発行為が絡むと、設置が義務付けられる事が多いんです。
無駄な事はやめてもらいたいですよね。
困った事です。
posted by AssetRed
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分
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