経年劣化する床材VS経年美化する床材。 あなたなら、どっちを採りますか?

時々、弊社で施工していない建物のメンテナンスを行う事があります。

今回のメンテ対象は、築25年くらいのFPの家でした

弊社商圏のすぐ隣で、FPの家工務店が手掛けた木造2階建て。

ずいぶん前に工務店が廃業した為、メンテはホッタラカシのまま・・・。

という事で、外装&内装そして設備の更新を行います。

 

他社の施工物件ですから、弊社とは様々な点が違います。

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、コレ

洋室の床は、複合フローリングでした。

複合フローリングとは、合板やMDFの上に薄くスライスした木材を貼ったフローリングです。

当時は、合板タイプが主流でした。

無垢フローリングに対して、『合板フローリング』なんて呼ぶ場合もあります。

最近は、MDFの上に杢目を印刷したシートを貼ったフローリングも多く使われています。

弊社では、滅多に使いません・・・。

表面の薄板が剥がれると、写真のようになります。

剥がれた部分には杢目がありません。

下地合板が見えているだけです・・・。

ささくれ立っていて、危ないんですよね・・・。

無垢フローリングであれば、ペーパー掛けを行い、オイルを塗ればOKです。

凹みが気になるようであれば、パテ処理を行います。

でも大抵は、ペーパー掛けで済むことが多いんです。

そもそも、こんな事態にはなりません。

でも合板フローリングの場合は、アルアルなんです。

摩擦で薄板が削れている事もあります。

ペーパー掛けで済むことは少ないですね・・・。

パテ処理を行い、既存色に合わせて着色します。

でも補修箇所が広範囲だと、時間も金額も嵩みます。

合板自体が経年で傷んでいる事もあります。

昔の接着剤は、今ほど高性能ではありませんから・・・。

そんな場合は、張り替えるしかないんです。

でも当時のフローリングは、もうありません。

同じメーカーに頼んでも、同じ色柄の床材を手に入れる可能性はほぼゼロなんです。

樹種は同じでも、目地幅が違う事も多いんですよね・・・。

だから部屋単位で張り替える必要があります。

張り替える為には、巾木も取り外さなければなりません。

外した巾木を再利用できればいいんですが、シート貼りタイプの巾木だと、大抵は再利用できないんですよね。

外す際に割れてしまう事が多いんです。

交換しようと思えば、色も違ってしまいます。

既存床材の上から薄板を貼ることもあります。

いずれにしても、結構手間の掛かる工事です。

 

ここからは、個人的な見解となります。

長期にわたるメンテナンスを考えると、複合フローリングをお勧めする事は出来ません。

無垢フローリングの方が交換対応も簡単だし、写真のような事態も少ないからです。

初期投資は高くなりますが、長い目で見ると無垢フローリングにした方が良いと思います。

経年劣化する床材VS経年美化する床材。

あなたなら、どっちを採りますか

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