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昨日に引き続き、FPウレタン断熱パネルについて書いています。
昨年4月にリニューアルしたパネルです。
発泡剤としてHFOを採用しています。
その熱伝導率は0.019W/m・K。
厚さ248mmのグラスウール16K
に相当します。
ようやく以前の性能を上回ったんです。
まさにリバイバル!って感じでしょ?
昨日の拙ブログは、ここで終わりました。
今回はHFOの事を書いてみます。
ハイドロフルオロオレフィンを略してHFOと言います。
炭素(C)・水素(H)・フッ素(F)を含み、分子内に炭素一炭素の二重結合を有するフッ素系化合物です。
大気寿命が非常に短いため、CO2に匹敵する環境に優しい物質と言われています。
新しいパネルデザインを揚げてみました。
パネルにも、HFOに変わった事は書いてあります。
現場で見掛けたら、じっくりと読んでみてください。
HFOウレタンを使った新しいFPウレタン断熱パネルの特長は、環境にやさしいだけではありません。
省エネ性能がより高くなったでしょ!
しかも、その性能がより長期に渡り維持できるようになったんです。
発泡プラスチック系断熱材は、気泡の中の気体により高い断熱性能を得ています。
だから経年でこの気体が空気と置換してしまえば、断熱性能は低下します。
残念ながら従来のCO2ウレタンも、この宿命には逆らえません。
でもHFOウレタンは、CO2ウレタンに比べてはるかに置換しにくい事がわかっています。
つまり断熱性能が低下しにくい断熱材という訳です。
硬質ウレタンフォームの熱伝導率における経年劣化は、気泡内ガスと雰囲気ガスの関係および気泡膜のガスバリア性の大小による影響が大きいそうです。
3億倍の分子模型の写真です。
真ん中にあるのがCO2の分子モデル。
これがHFOの分子モデルとなります。
写真にはコレが2個写っています。
HFO-1233zd(E)=トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン-Cl(H)C=C(H)-CF3
他のひとつは、フロンHFC-245fa = 1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン-F3C-CH2-CHF2
です。
これらが、気泡内ガスに当たります。
それぞれの大きさを比較すると、CO2の小ささが確認できると思います。
ホームセンターで購入したネットです。
これを気泡膜に見立ててみます。
雰囲気ガスは空気中にある酸素(O2)や窒素(N2)ですから、その大きさはCO2よりも小さいんです。
こんなイラストを見たことがあると思います。
青い〇が雰囲気ガス。
赤い〇が気泡ガス。
そして境にある膜が気泡膜を示しています。
気泡膜はネットだと思ってください。
ネットの網目よりも小さいCO2は、容易に網目を抜けてしまいます。
でもHFOは網目よりも大きいので、網目を抜けることが出来ません。
だからHFOの方が、置換が起きにくいんです。
断熱性能が高く、いつまでも高性能を維持できるHFOウレタン!
これを使っているのが、新しいFPウレタン断熱パネルなんです。
でもHFOウレタンって、未だに流通が安定していません。
発泡剤 HFO の製造元である米国ハネウェル社が2021年8・9 月のハリケーンにより被害を受けた事が起因しています。
ウレタンのHFO化を発表していても、未だに従来のCO2ウレタンを使い続けている方々も多いようです。
でもFPウレタン断熱パネルは大丈夫!
安定供給が可能です。
これも、古くからウレタンを使い続けているからだと思います。
早く生産が安定すると良いですよね。
posted by AssetRed
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