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とある現場の写真です。
床に張られた構造用合板のJASスタンプを撮ってみました。
ちなみに構造用合板とは、建築物の構造上重要な部位に使用する合板のこと。
私達がもっとも頻繁に目にしている部材かもしれません。
でも、その割に知らないことが多いんですよね・・・。
JASの基準に適合している構造用合板であれば、写真のようなスタンプが押されています。
今回は、このスタンプでわかることを書いてみようと思います。
丸い部分には、こんなことが書かれています。
類別
合板の接着部分の耐久性には、特類・1類・2類の類別があります。
でも構造用合板の場合には、特類または1類のいずれかしかありません。
特類の構造用合板は常時湿潤状態における接着耐久性が確保されていて、外壁や屋根の下地板に用います。
1類の構造用合板は通常の状態における接着耐久性が確保されていて、防水紙等で防水処理を施した外壁・屋根・間仕切壁・床の下地板に用います。
接着耐久性の評価は、促進劣化処理を施した後、接着強度や木部破断率を確かめることで行われます。
特類の劣化処理は試験片を72時間煮沸すること、または室温水中に1時間浸漬することをはさみ、130℃で2時間スチーミングすることを2度繰り返すこととしています。
またすべての単板が針葉樹の合板では、0.085MPa以上の減圧を30分間行った後に0.45~0.48MPaKの加圧を30分間行う方法も取られています。
また1類の接着耐久試験は、試験片を60℃で20時間乾燥することをはさんで、4時間の煮沸を2度にわたって繰り返すか、120℃で3時間スチーミングする方法を取ります。
厚さ
構造用合板の標準寸法と生産品目は、以下の通りです。
こうして見てみると、普段聞いたことのないサイズもあるんですよね・・・。
等級
JAS規格の上では、1級と2級の違いは規定されている強度試験などの種類となります。
でも実際には強度等級を記号A・B・C・Dで表す1級の構造用合板は主としてラワン合板、強度等級を記号E・Fで表す1級および2級の構造用合板は針葉樹合板となります。
参考に強度等級を記号で表す場合の適合基準を挙げておきます。
1級の構造用合板は高度な構造的利用を考えて基準が作られていて、各種強度を保証するため長手方向・短手方向のそれぞれに関する曲げ剛性試験・曲げ強度試験に加え、面内剪断試験が義務付けられています。
また曲げヤング係数と曲げ強さを記号EとFで表示するものについては、適合基準が設けられています。
2級の構造用合板は壁・床・屋根の下地板などの用途を考えて基準が作られています。
一般的な使い方では強度は十分余裕があるため、義務付けられている強度試験は長手方向の曲げ剛性試験のみとなっています。
また曲げ強度を適切に推定できるように単板構成に関する断面性能として、有効断面係数比を表示することも出来ます。
格付機関名については割愛させていただきます。
続く・・・
posted by AssetRed
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