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板橋区で工事中の『FPの家 H邸』の話です。
現場に立ち寄った際に、ふと頭上を見上げると何やら破風板に付着しているモノが見えます。
よく見ると、マスキングテープでした。
なんで?
おそらくスイス漆喰を塗る際に、ポリマスカーを留めるために貼ったマスキングテープを剥がし忘れたんでしょうね。
足場があれば簡単に剥がせるんですが、この状況だと2連梯子を掛けるしかありません。
仕方ない、事務所から持って来て剥がそう!
そう思った矢先に、ひらめいたんです。
電柱に登れば、手が届くのでは?
電柱の下の方には足掛かりはありません。
でも地上2.0m位から上にはついています。
幸い現場に脚立もあります。
脚立を開き梯子状にすれば、足掛かりの登ることが出来そうです。
さっそく、試してみました。
やったぁー!
電柱の足掛かりに乗り、足掛かりを片手で持って手を延ばせば、テープに手が届いたんです。
無事テープを剥がす事に成功しました。
でも、ふと考えてしまいました。
コレ、防犯上どうなの?
さっそく、開口部の侵入防止対策を評価する方法を試してみました。
ちなみに開口部の侵入防止対策は、住宅の内部に通じる開口部について侵入防止対策上有効な措置が講じられているかどうかを評価します。
トップライトや吹き抜けに面した窓、屋上への出入り口も評価の対象に含むんです。
まず開口部に侵入防止対策上有効な措置の講じられているかどうかを確認します。
対策が講じられている開口部であれば問題ありません。
次に対策が講じられていない窓が侵入可能な規模の開口部に該当するかどうかを確認します。
なお侵入可能な規模の開口部とは、以下のような開口部を指します。
長編が400mm、短編が250mmの長方形
長径が400mm、短径が300mmの楕円形
直径が350mmの円形
これらに満たない開口部は、侵入できない開口部とみなされるので問題ありません。
ちなみに嵌め殺し窓(FIX)であっても、侵入は可能です。
次に侵入可能な開口部を種類と位置により、a・b・cの3つの開口部区分に分類します。
a.住戸の出入り口
開閉機構を有する開口部のうち、出入り口として使用でき、かつ外部から施開錠できるもの(玄関や勝手口)
b.外部からの接近が比較的容易な開口部
地面から開口部の下端までの高さが2m以下の開口部。
バルコニー等から開口部の下端までの高さが2m以下で、かつバルコニー等から開口部までの水平距離が0.9m以下の開口部。
c.その他の開口部
開口部区分は外部から開口部に接近・到達する物理的容易さの違いを示し、a>b>cの順に低くなると考えられています。
でも最近の玄関ドアは、大抵CPマークのついた製品が使われています。
ちなみにCPマークとは厳しい試験に合格し、防犯性能が高いと判断されたドア・窓・シャッターに付けられます。
なお、その基準は「侵入攻撃に対して5分以上耐えられるか」となっています。
なぜ5分かといえば、警察庁が侵入犯への調査の際に、「侵入に5分以上かかったら諦める」という回答者が大多数だったからなんだそうです。
また最近はb区分に該当する窓に防犯ガラスや、防犯フィルムを貼ったガラスを採用する家も増えています。
今回の電柱そばの窓をb区分に該当する窓と考えるのであれば、何らかの対策を講じる必要があるかもしれません。
でも電柱に梯子を掛けて窓を開けようとすれば、目立ちますよね?
こんなところから侵入する泥棒なんていないと思います。
他の開口部から侵入した方が早いですから・・・。
でも仮にa区分の開口部と全てのb区分の開口部に防犯上有効な対策を施していたとしたら・・・。
泥棒は電柱から侵入すると思いますか?
それとも、諦めて他の家を狙うのかな?
私だったら、他の家を狙うと思うんですよね・・・。
posted by AssetRed
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