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昨日、『FPの家 H邸』で気密測定を行いました。
こんな測定機を使い、建物の『あってはならない隙間』の合計面積を測定します。
建物には、多かれ少なかれ隙間があります。
例えば、自然給気口やエアコンのドレンホース。
これらは、あっても構わない隙間もしくは仕方ない隙間と言えます。
サッシと壁や壁と床、壁と天井の取り合い部にも隙間はあります。
給排水管と床の隙間や、電気配線と壁の隙間。
サッシ自体にも隙間はあります。
これらは、あってはならない隙間となります。
本来の気密測定は前者に目張り等を施し、後者の合計面積を測定する訳です。
でも弊社では建物完成後に気密測定を行う為、一部のあっても構わない隙間を塞がずに測定します。
例えばエアコンのドレンホース、TVケーブルやLANケーブルを通すCD管は塞ぎません。
自然給気口やレンジフードはシャッターを閉じた状態にしています。
これ、結構隙間があるんです。
測定中に手を当ててみると、結構わかります。
つまり本来の気密測定に比べると、隙間面積が大きくなっている訳です。
でも、この方が使用時の隙間の面積に近いでしょ?
隙間面積の合計を実質床面積で割った値を『C値』と言います。
例えば総隙間面積が10㎠の建物があったとします。
この建物の実質床面積が100㎡の時
10㎠÷100㎡=0.1㎠/㎡
つまりC値は0.1㎠/㎡になる訳です。
C値が小さいほど建物の隙間が小さい事を意味します。
ちなみに昨日の測定結果によれば、H邸のC値は0.3㎠/㎡でした。
弊社の標準的な値だと思います。
一時ほどではありませんが、相変わらずC値の小ささを競う風潮もあったりします。
でも小さければ良い訳でもありません。
隙間があれば住人に色々な不都合が生じるのは確かですが、隙間が小さ過ぎて不都合が出る場合もあるんです。
個人的には、0.2~0.3㎠/㎡くらいが良いと思っています。
0.5㎠/㎡以下であれば、実質的に困ることはありません。
でも建物の隙間って、経年で大きくなるんです。
新築時は0.5㎠/㎡だったけど、10年経ったら0.8㎠/㎡になっていた。
なんだか隙間風が増えた気がする・・・。
そんなのイヤですよね?
だから、初めに小さくしておく事をお勧めます。
サッシのパッキンの劣化による隙間の増大であれば、パッキン交換をする事でリカバリーする事が可能です。
でも壁の中の隙間には手がつけられないでしょ!
またC値を小さくするテクニックもあったりします。
C値は小さいけど暮らしてみると思ったほど快適じゃないなぁーなんて感じたら、もしかしたら測定時にズルをしているのかもしれません・・・。
ズルの方法は色々あります。
でも、ここでは割愛させて戴きます。
ちなみに経年による気密性の低下は、気密測定をすればわかります。
新築時の値と比較すれば良いんです。
でも新築時と経年時で測定基準が異なれば、比較は難しくなります。
新築時は目張りしていたのに、経年時は目張りをしていなければ、それだけで値が変わるでしょ?
これも弊社が完成時測定をする理由です。
何のために気密測定をするのか?
C値の小ささを自慢するのが目的ではありません。
posted by AssetRed
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