毒を食らわば皿まで・・・。 どうせやるなら、徹底したいでしょ!

板橋で工事中の『FPの家 M邸』の写真です。

 

ようやく防水シートが張られました。

毎度お馴染みの黒い防水シートは、ウルト社のウートップ・ハイムシールド

透湿・防水・高耐久・耐紫外線・耐界面活性剤性能を有した、高耐久性透湿防水シートです。

80年相当の耐久性がある事が、JIS A6111の耐久試験基準において確認されています。

非公式ではありますが、100年相当の試験後の防水性を確認したところ、JISの防水性能をクリアしていたそうですよ・・・。

瑕疵保険で担保されているのは、10年間の防水性だけ

それ以降に発生した雨漏りを直そうとしても、全て有償工事となります。

大概の透湿防水シートの耐久性は10年ですから、お金を払って透湿防水シートを張り替える必要がある訳です。

でも、その為には外壁を一旦剥がさなければなりません。

剥がした外壁は、当然産業廃棄物になります。

再利用が可能なのは、外した通気胴縁だけでしょうか。

お金が掛かりそうでしょ・・・。

透湿防水シートがちゃんとしていれば、外壁が多少傷んでいても雨漏りを防ぐことができるんです。

という訳で、透湿防水シートは高耐久なモノを採用した方が良いと思います。

界面活性剤水溶液に3日間含侵させた後に防水性能を測定した結果を挙げてみました。

①ハイムシールドは防水性の低下なし(46kp→52kp)

なぜか向上しています。

②比較品Aは防水性が低下(18kp→0kp)

元々悪いのに、界面活性剤の影響で防水性が0になりました。

③比較品Bも防水性が低下(24kp→7kp)

Aよりはマシだけど、やっぱりダメですね。

ちなみに界面活性剤は、防腐・防蟻剤に含まれています。

現場で耐力面材に散布しているので、これが透湿防水シートに染みてしまえば実験のような結果になる訳です。

また、シートの外側に打ち付ける通気胴縁にも含まれている事が多いんです。

これが雨に濡れれば、防水シートではなくなります。

よって、界面活性剤性能の高いシートを採用すべきだと思います。

でも国産シートって、ほぼ全滅なんです。

その代わりに、施工時に以下のような注意喚起を行っています。

①施工中、雨に濡らさない。

②通気胴縁施工後は、外装材を速やかに施工する。

でも透湿防水シートの状態で、雨に降られた現場って多いと思うんですよね・・・。

大丈夫なのかな

 

 

 

 

 

 

 

 

弊社では、さらに拘っている部分があります。

写真の青いお皿が、まさにソレです。

ステインガー・キャップハンマーと言います。

通常は透湿防水シートをステープル(ホッチキスの針みたいなモノ)で躯体に留め付けます。

針を留めると、当然シートに穴が開くでしょ

そこから水が侵入する可能性が高まります。

また風が吹くとシートがバタつきます。

その際に、針回りからシートが破れる事も有り得るでしょ

そこで弊社は、針を青いお皿に変えました。

針を樹脂キャップ越しに打ち込む事で、針回りの穴を小さく出来ます。

またお皿全体でシートを押さえるので、シートが破れる可能性も少なくなります。

ハリケーンの多い地域では、当たり前に使われているそうですよ・・・。

写真のような特殊工具を使って打ち付けます。

お皿と針を充填し、トリガーを引けばエアーで留め付けてくれるので、施工性は通常の針よりも良いと思われます。

エアチューブで繋がっているので、そうでもないかな???

でも、防水性や耐風性は間違いなく向上します。

シートに拘るのなら、留め付け方にも拘るべきでは

毒を食らわば皿まで・・・。

どうせやるなら、徹底したいでしょ

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